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【漫画】「毎朝6時、バラを切るのは君」と頭ごなしに責め立てる隣の男性。だが、ハサミをポケットに押し込んだ朝

  • 2026.10.29
【漫画】「毎朝6時、バラを切るのは君」と頭ごなしに責め立てる隣の男性。だが、ハサミをポケットに押し込んだ朝

六月の朝、柵の向こうから飛んだ声

隣の男性が、柵越しに腕を組んで私を責めました

六月の朝、六時を少し回ったころでした。

私がじょうろを提げて庭に出ると、鉄の柵のすぐ向こうに、隣の男性が立っていました。

自慢のバラの花壇を背にしています。

家の前の道ぎりぎりまで花壇を広げても、近所の誰も文句を言えない古株です。

白髪まじりの短髪に緑のベストで、胸の前に腕を組んでいます。

「毎朝6時、バラを切るのは君!」

朝のあいさつもなく、いきなりの決めつけでした。男性は、自分の花壇から毎朝バラがなくなっていると言い、私を疑っているようでした。

声は低く、柵の鉄の棒をつかみそうな勢いです。

この一年、男性の庭の花に触れたことなど一度もありません。

「切っていません。」

切っていないと示せる物を、私は持っていません

男性は鼻で笑い、花壇のほうへあごをしゃくりました。

庭は柵の向こうで、私が入って確かめられる場所ではありません。

朝の六時は、近所の誰もまだ外に出ない時間です。

切っていないと示せる物は、私の手の中に何もありませんでした。

実は、私の庭でも、このところ朝になるとバラの花が一輪、二輪と減っていました。

柵の近くに植えた淡いピンクのバラです。

枝には切られたような跡もあり、不思議に思っていました。

私が柵の両側にある花壇を見比べていると、男性は突然、自分のことまで話し始めました。

「私は人の花には触らん。」

「ハサミなど持たん。手も伸ばさん。」

触らない、持たない、手を伸ばさない。

男性は三つを言い切ってから、『明日から朝は家から出てくるな』と釘を刺しました。

言い返せば、この人はもっと声を荒らげるでしょう。花壇のことで逆らった人が、近所で肩身を狭くした話も聞いています。

私は口を一文字に結び、『分かりました』とだけ答えました。

乾いた音に、足が止まった

振り返ると、男性が私のバラを切っていました

じょうろを提げたまま、玄関のほうへ歩き出しました。

石段の手前まで来たとき、背中の向こうで、ぱちん、と乾いた音がしました。

ふと振り返ると、男性は柵ぞいに数歩だけ右へ移っていました。私が家へ入ったと思ったのでしょう。

その手には赤い持ち手の剪定ばさみがありました。

男性は柵の隙間から私の庭へ手を伸ばし、こちら側に咲いていたバラの枝を、ぱちんと切ったところでした。

切った枝には、淡いピンクの花が三つ咲いています。

「いま、私のバラを切っていますね。」

切った枝を手にしたまま、男性は顔を引きつらせました

男性の手がびくりと止まり、腰の横で赤い持ち手が震え、眉が寄って、口の端が引きつりました。ハサミは、まだその手の中にあります。

「垂れていたから、整えただけだ!」

けれど、男性が切ったのは、柵から離れた私の庭の内側にある枝でした。隣の敷地へはみ出していたわけでもありません。

さっき自分で言い切った三つが、そのまま男性に返ってきます。私は静かに、柵の向こうへ言いました。

「触らない花を、整えたんですね。」

男性は何も言えませんでした。手にした枝には、私の庭で咲いていた花が三つ。その切り口も、私の目の前にはっきりと見えています。

しばらく言い訳を続けていた男性でしたが、やがて観念したように、以前から私のバラを勝手に切り、自宅に飾っていたことを認めました。

さらに、朝の庭で見つからないよう、先に私を犯人扱いして、外へ出てこないように仕向けていたことも打ち明けました。

自分のバラがなくなっているという話も、私を遠ざけるための嘘だったのです。

朝は出てくるなと私に命じた男性に、今度は私が言い渡しました。

「明日から、朝の柵に手を出さないで。」

もう二度と、朝のうちに柵の隙間から手を伸ばし、私のバラを勝手に切らないでほしい。その思いを込めた言葉でした。

切ったばかりの枝が、男性の手の中でだらりと垂れます。男性はその枝から目を離せないまま、ハサミの刃を閉じてベストのポケットへ押し込み、家へ入りました。

私は柵のそばに戻り、切られたばかりの枝を見つめました。大切に育ててきたバラを失った悔しさは残っています。それでも、毎朝花が減っていた理由が分かり、ようやく胸のつかえが取れた気がしました。


※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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