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銀座の高速道路からインドの刺繍まで。『DESIGNART TOKYO 2026』で訪ねたい5スポット。

  • 2026.10.28

アートを観る。手仕事に触れる。これからの暮らしを想像する。東京の街を舞台にしたデザインとアートの祭典『DESIGNART TOKYO 2026』が、10月30日から11月8日まで開催される。10回目を迎える今年は「Hibiki」をテーマに、世界13カ国から約150組のクリエイターが参加。銀座や表参道、今年新たに加わる代官山、池尻など、約70会場に多彩な表現が集まる。

フィガロが選んだのは、美しい造形と、その背景にある文化や思想の両方に触れられる5スポット。いつもの街歩きに、好奇心をくすぐる寄り道を加えてみては。

Index

  • 01. AUTOBAHN / KK線で出合うデザインの新しい風景
  • 02. ポーラ ミュージアム アネックスでみえない庭を歩く
  • 03. GREEN BOX IKEJIRIで触れるインドの刺繍
  • 04. ふくい南青山291で見つける工芸の新しい表情
  • 05. Artek Tokyoで知る家具を育てる楽しみ

01. AUTOBAHN / KK線で出合うデザインの新しい風景

「AUTOBAHN – The Design Store」で紹介されるデザインの数々。作品クレジット(左上から時計回り):Kwangho Lee、Ronan Bouroullec(IDÉE)、HOWDUNIT(YAMAGIWA)、Mirage ceramiche(Studio Hasuike)、Hideto Hyodo、Haruka Misawa(HIDA)、SUITŌ(tefutefu, Inc.)、molten / nendo(MY FOOTBALL KIT)Photo by Akihiro Yoshida、Transparent、FOCUS | Yuji Okitsu (DCW éditions)、Nosou。Logo design: Eric Pillault。

最初に訪ねたいのは、銀座の旧東京高速道路・KK線に現れるメイン会場「AUTOBAHN / KK線」。約4,000㎡の空間に、展示やインスタレーション、デザインストア、カフェなどが集まる。空間を手がけるのは、建築家・津川恵理が代表を務めるALTEMY。車のための道が、人とクリエイティビティが出合う場所に変わる。

なかでも注目は「AUTOBAHN – The Design Store」。パリの「MERCI」などの立ち上げに携わったジャン・リュック・コロナ・ディストリアが選ぶ、日常のデザインアイテムから限定生産の品までが並ぶ。ロナン・ブルレックや三澤遥らのデザインに触れながら、ものの美しさと、それを生んだ考え方を知る時間を楽しみたい。

会場にはナチュラルワインやピザなどを楽しめるカフェエリアも。いつもとは異なる高さから銀座を眺める、5日間限定の街歩きへ。

02. ポーラ ミュージアム アネックスでみえない庭を歩く

清川あさみと名和晃平による二人展『Invisible Garden』。有形無形のものが息づく「にわ」を描き出す。

銀座のポーラ ミュージアム アネックスでは、美術家・清川あさみと彫刻家・名和晃平による二人展『Invisible Garden』を開催。清川の著書『みえないにわ – Invisible Garden』の刊行をきっかけに構想された展覧会だ。

ふたりが描き出す「にわ」には、滴や胞子、微生物、動植物とともに、人の記憶や夢、想像力も息づく。自然と人工、現実と仮想の境界が揺らぐいま、目に見えるものだけでは捉えきれない世界に、どのように触れられるだろう。

作品を通して、自分の内側にある記憶や感覚にも目を向ける。買い物や食事の合間に、そんな静かな時間をつくってみたい。

03. GREEN BOX IKEJIRIで触れるインドの刺繍

色彩とスケール感が印象的なMorii Darshanのテキスタイル。インドの職人たちの手仕事を、現代の表現へ。作品:Morii Darshan

今年、新たに加わる池尻エリアで訪ねたいのは、「Morii Darshan(モリー・ダルシャン)」の展示『Renaissance of Hand Embroidery』。インド各地の職人コミュニティと協働する、現代的なテキスタイル・プロジェクトだ。

伝統的な刺繍技法を土台に、現代の表現を取り入れた作品を制作。本展では刺繍作品に加え、ウォールハンギングやキルト、カーテンなどを紹介する。糸の重なりや色彩のリズムを眺めていると、布は暮らしを彩るものにも、空間の印象を変えるアートにもなることに気づかされる。

一針ずつ手を動かすことで受け継がれる技術が、どんな新しい景色を生み出すのか。その豊かな表情を、近くでじっくり味わいたい。

04. ふくい南青山291で見つける工芸の新しい表情

江口海里による《泡沫塗 うたかたぬり》。表面に現れる繊細な表情にも目を凝らしたい。

工芸に惹かれるなら、南青山の「HAND THOUGHT」へ。福井の伝統工芸の素材や技術に、3名のクリエイターが向き合う「KOGEI DEEPEN PROJECT」の展示だ。

参加するのは、江口海里、James Kaoru Bury、Daiki Tado。紹介される《泡沫塗》《RYUREN 流漣》《Ihsuru》は、それぞれ異なる表情を持ちながら、素材を見つめ、手を動かすことから生まれる造形の可能性を感じさせる。

受け継がれてきた技術には、まだ見たことのない美しさが眠っている。そんな期待を胸に、表面の質感や光の陰影まで目を凝らしたくなる展示。暮らしの道具を選ぶ、自分のまなざしも少し変わりそう。

05. Artek Tokyoで知る家具を育てる楽しみ

ArtekとHender Schemeによるコラボレーション。木とレザーの自然素材が、使い手とともに時を重ねる。※一部完売商品あり

長く使いたいものを選ぶなら、使い始めた後の姿も想像してみたい。フィンランドのインテリアブランド「Artek」と、日本のレザーシューズブランド「Hender Scheme」によるコラボレーションは、そんな楽しみを教えてくれる。

Artek Tokyoで展示・販売されるのは、ベジタブルタンニンレザーとフィンランドバーチ、ふたつの自然素材を組み合わせた製品。時間とともに表情を変える素材には、使う人それぞれの暮らしが刻まれていく。

展覧会のタイトルは『Crafted by hand, completed through living』。手仕事から生まれたものが、日々をともにすることで完成へと近づく。その考え方に触れると、家具との付き合いが、より親密なものになりそうだ。

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