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「他に好きな人ができた」と送った彼の、その人から私に届いた1通

  • 2026.10.30
ハウコレ

謝りたいことがある。そう届いたのは、一度だけ会ったことのある彼の後輩からのメッセージでした。何を謝られるのか想像するほど、返事を打っては消すばかりで。

その3日前。コートを脱いだところで、スマホが続けて鳴りました。画面に並んでいたのは、3年付き合ってきた彼からの短いメッセージ。それが後輩からの1通につながるとは、思ってもいませんでした。

「ごめん」の次に届いたメッセージ

通知を開くと、メッセージが2つ並んでいました。

「ごめん」

「他に好きな人ができた」

見慣れた彼の名前の下で、文面だけが知らない人の言葉のようでした。ソファに座り直して、すぐに通話ボタンを押しました。呼び出し音が10回鳴って、切れる。もう一度かけても同じでした。

少しして、また通知が届きます。

「電話は出られない。本当にごめん」

次の連休の行き先も、まだ決めていなかったのに。聞きたいことを打っては消すうちに、時間だけが過ぎていきました。

結局、送れたのは「わかった」だけ。既読はすぐにつき、それきり何も届きませんでした。

見覚えのある名前からの通知

3日たっても、彼とのチャットを消せずにいました。一覧を開くたび、いちばん上の「わかった」が目に入ります。

好きな人って、誰なんだろう。職場の人か、友達の誰かか。答えの出ない問いを、通勤の電車でも繰り返していました。

家に帰ってすぐ、新しい通知が届きます。差出人の名前に、見覚えがありました。

去年の夏、彼の会社のバーベキューに呼ばれたときのこと。写真を送り合うために連絡先を交換した、彼の後輩の女性です。よく笑う、明るい人でした。写真は結局どちらも送らず、やりとりはあの日の「よろしくお願いします」だけ。

その人から、どうして今になって。

通知を開くまでに、何度も画面を暗くしてはつけ直しました。

「謝りたい」の意味を考えて

開いたチャットには、短いメッセージが2つ届いていました。

「突然すみません。バーベキューでご一緒した、会社の後輩です」

「先輩のことで、どうしても謝りたいことがあります」

先輩のこと。謝りたいこと。2つの言葉が、頭の中で1つにつながっていきます。

彼の言っていた好きな人は、この人なのかもしれない。同じ職場なら、距離が近づいていてもおかしくはありません。彼を取ってしまってごめんなさい、という意味なのだろうか。

返事を打っては消して、最後に残ったのは、聞きたいことそのままの一言です。

「何を謝りたいんですか」

送信してすぐ、既読がつきました。

そして...

既読のまま、返事はなかなか届きません。淹れた紅茶が冷めた頃、後輩から長いメッセージが届きました。

「先輩から好きだと言われました。お断りしています。それでも謝りたいのは、前に先輩から相談されたとき、別れちゃえばいいじゃないですかと、私が軽く言ってしまったことです。本当にごめんなさい」

後輩は、彼の告白を断っていました。謝っていたのは、付き合う前の相談に軽い言葉を返したことだったのです。最後まで読んでから、彼とのチャットを開きました。いちばん上の「わかった」には、もう何も足しません。3日間消せなかったチャットを、一覧から消しました。

後輩への返事は、その夜は打たずにおきました。黙っていれば、私が知ることはなかったはずの話です。それなのに後輩は、なぜわざわざ打ち明けてきたのでしょうか。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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