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「ちょっと撮るだけだから」ライオンの赤ちゃんを撮り続けた女性。だが、係員が注意した結果

  • 2026.10.28
「ちょっと撮るだけだから」ライオンの赤ちゃんを撮り続けた女性。だが、係員が注意した結果

赤ちゃんライオンの前で視界をふさいだ女性

生まれたばかりのライオンの赤ちゃんが見られると聞き、私は動物園へ出かけました。

昼どきのライオン展示場には、大勢の見学客が集まっていました。

赤ちゃんがいるのは、柵から少し離れた岩かげです。見える角度が限られているため、最前列の人たちは少しかがんで後ろの人に配慮し、ひととおり見終わると場所を譲っていました。

私もその列の後ろで、順番が来るのを楽しみに待っていました。

ところが、そのときです。

年配の女性が、人の間をすり抜けるようにして前へ進んできました。

「はい、ごめんなさいね。ちょっと失礼」

女性はかがんでいた人の横に体を押し込み、最前列に立ちました。

そして、大きなタブレットを取り出すと、柵の内側に差し出すように高く掲げ、撮影を始めたのです。

「あれじゃ見えないね…」

近くから困ったような声が聞こえました。

大きな画面が視界をさえぎり、後ろで待っていた人たちからは赤ちゃんの姿がほとんど見えません。

女性のすぐ後ろにいた人が、遠慮がちに声をかけました。

「すみません、少し下げてもらえますか」

しかし、女性は振り向きません。

「ちょっと撮るだけだから」

そう答えたきり、タブレットの角度を変えては何度も撮影を続けています。

少し待てば終わるだろうと思っていましたが、なかなか腕を下ろしてくれません。

私もせっかく赤ちゃんを見に来たのに、目に入るのはタブレットばかりでした。

係員の注意と、思いがけない赤ちゃんの行動

そこへ、制服姿の男性係員がやってきました。

女性が柵の内側にタブレットを差し出しているのを見ると、すぐに声をかけました。

「お客様、すみません。柵の内側に手を出すのは危険ですので、端末は柵の外でお願いします」

女性はタブレットを掲げたまま、少し不満そうに答えます。

「ええ?今いいところなのよ。もう少しだけ」

係員は落ち着いた声で続けました。

「申し訳ありません。皆さま、順番にご覧いただいておりますので、ご協力をお願いします」

周囲の人たちも女性のほうを見ています。

女性は何か言いかけましたが、結局何も言わず、ゆっくりと腕を下ろし始めました。

ちょうどそのとき、岩かげにいた赤ちゃんライオンが立ち上がりました。

そして、ゆっくりと展示場の反対側の端へ歩いていったのです。

「あっ、こっちに来た!」

後ろのほうで待っていた人たちから、小さな歓声が上がりました。

赤ちゃんが移動した先は、私たちのいる側からよく見える場所でした。一方、女性が立っていた位置からは、岩が邪魔になってしまいます。

女性も慌ててタブレットをそちらへ向けましたが、赤ちゃんの姿をうまく捉えられない様子です。

しばらく画面を見つめていた女性は、やがてタブレットを下ろし、うつむきながら列を離れていきました。

私はようやく、日だまりで丸くなっている小さな赤ちゃんを見ることができました。

「わあ、かわいいね」

隣にいた人の言葉に、私も思わずうなずきました。

最初からみんなと同じように順番を待っていれば、あの女性もこの姿を見られたかもしれません。

そう思いながら、私はしばらく赤ちゃんの愛らしい姿を眺めていました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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