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「急いでるなら先に行けば?」温泉地の通路をふさいで写真を撮り続けたグループ。だが、巡回係員の注意に黙った瞬間

  • 2026.10.27

湯けむりの前で動かないグループ

旅行で温泉地の観光スポットを訪れたときのことです。昼間の見学通路は観光客でにぎわい、あちこちから白い湯けむりが立ちのぼっていました。

熱いお湯が湧く場所には安全柵が設けられ、その手前から景色を眺められるようになっています。柵の前は人気の撮影場所らしく、観光客が自然と順番を待っていました。

私も少しずつ前へ進んでいたのですが、途中で人の流れが止まってしまいました。

原因は、通路の真ん中で写真を撮っている男女のグループでした。

一枚撮り終わると、今度は立つ位置を変え、ポーズを変えて撮り直し。撮った写真を見ては笑い合い、なかなか動こうとしません。

私の後ろにも人が増え始めたころ、年配の女性が遠慮がちに声をかけました。

「すみません、少し通してもらえませんか」

すると、カメラを持った男性は振り向きもせずに答えました。

「すぐ済むから、ちょっと待ってて」

女性は「あ、はい……」と小さく返し、それ以上は何も言えなくなってしまいました。

ところが、撮影はまだ続きます。

グループの女性が安全柵に手をかけ、向こう側へ身を乗り出し始めたのです。別の男性は、通路わきの展示物にも触っていました。

柵の向こうでは熱いお湯が湧き、勢いよく湯けむりが上がっています。

見ているこちらが怖くなり、思わず声をかけました。

「そこ、危ないですよ」

するとカメラの男性が、面倒くさそうにこちらを見ました。

「だから、すぐ終わるって。急いでるなら先に行けば?」

思わず言葉に詰まりました。先へ進みたくても、彼らが通路をふさいでいるのです。

巡回係員がかけた一言

そこへ、制服を着た白髪まじりの巡回係員がやってきました。

係員は柵に身を乗り出している女性を見ると、すぐに声をかけました。

「お客様、危ないですよ。柵から離れてください」

女性が驚いて体を戻すと、カメラの男性が口を開きました。

「いや、もうすぐ撮り終わるんで…」

しかし、係員は落ち着いた声で続けました。

「撮影は構いませんが、通路はあけてください。後ろのお客様もお待ちですので」

さらに、展示物にも触れないよう注意しました。

カメラの男性が振り返ると、そこには順番を待つ観光客が何人も立っていました。

男性は何も言わずにカメラを下ろしました。ほかのメンバーも柵から離れ、ようやく通路があきました。

グループは気まずそうに列の後ろへ回り、順番を待ち直していました。

止まっていた人の流れが再び動き始めます。

私もようやく柵の前まで進み、間近で立ちのぼる湯けむりを眺めることができました。

すると、後ろから年配の女性の声が聞こえました。

「やっと見られましたね」

私も「本当ですね」と笑って答えました。

せっかくの観光地なのだから、みんな気持ちよく景色を楽しみたいものです。目の前の湯けむりを眺めながら、そんなことを思いました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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