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「今日の占い、最悪だった」最下位だったのは俺の星座じゃない。大事な話を次の休みに延ばしたわけ

  • 2026.10.28
ハウコレ

店で彼女の指先を見た時、自分の送った文面がどう読まれていたのか、ようやく気づきました。占いを開いた理由は、付き合い始めの頃のある会話にありました。

スマホの占いページを下までスクロールすると、彼女の星座が1番下に載っていました。12位の欄には、大切な話は日を改めて、とだけ書かれています。その日、彼女に同棲の話を切り出すつもりで、物件の間取り図まで印刷してありました。

付き合い始めに聞いた一言

俺のアパートの更新の書類が届いたのは、その少し前です。付き合って3年、そろそろ一緒に住もうと言うなら今だと思っていました。

占いを見る習慣は、俺にはありません。開いたのは彼女の星座の欄でした。付き合い始めた頃、彼女がこう言っていたのを覚えていたからです。

「占いが最下位の日は、大事なこと決めないようにしてる」

その最下位の日に、大事な返事をさせるわけにはいきませんでした。

逃げ道をふさぐための予約

正直に言えば、日を改める理由ができて少しほっとしてもいました。ただ、ずるずる先延ばしにしそうな自分も分かっています。その場で店を予約し、逃げ道をふさぐつもりで彼女に送りました。

「今日の占い、最悪だった」

「だから大事な話は今日はやめとく」

「次の休み、ちゃんとした店予約したから空けといて」

誰の占いかを書かなかったのは、わざわざ彼女の星座を調べたと知られるのが照れくさかったからです。

彼女からは、ほどなく返信が届きました。

「大事な話って?」

俺はすぐに目を通しました。同棲と書けば済む話です。けれど文面で先に伝えると、店に来る前に答えを決めさせてしまう気がしました。何度か打っては消し、最後に残ったのがこの一文です。

「会ったらちゃんと言う。俺たちのこれからのこと」

彼女から「わかった。空けとく」と届くまでには、しばらく間がありました。今頃は仕事に追われているのだろうと思い、それ以上は送りませんでした。

見たことのない色の爪

次の休み、店の前で彼女と落ち合いました。席に着いてすぐ、鞄からクリアファイルを取り出し、間取り図を3枚並べました。

「一緒に住まない?」

間取り図の端をつまんだ彼女の爪は、見たことのない色に塗られていました。

「そっちかぁ」

笑った彼女の顔と間取り図を見比べながら、自分の送った文面を思い返しました。予約した店に、これからのことという一文。彼女の側から読めば、指輪の話にしか見えなかったはずです。

「うん、住もう」

その返事を聞いて、ようやくメニューを開きました。爪のことは、店を出るまで口にできないままでした。

そして...

家に着いた頃、彼女からメッセージが届きました。

「プロポーズかと思って、ネイルまで行っちゃった」

「てか、占いとか見る人だったっけ?」

俺はこう返しました。

「ネイル、気づいてた」

「占いはたまに見る」

本当は、占いはあの日初めて開いたページです。彼女の言葉を覚えていたと打てば、話が長くなりそうで、短い返事で済ませてしまいました。

あの日から、毎朝彼女の星座の欄を開いています。最下位だった日のことは、まだ話せていません。ただ、次の大事な話をする日だけは、もう決めてあります。彼女の星座が1位になる日です。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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