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「ちょっと、どいてくれる?」順番待ちの男の子を押しのけた母親。だが、戻ってきた父親の言葉に黙りこんだ瞬間

  • 2026.10.26

ブランコの順番を待つ男の子を押しのけた母親

1年ほど前、4歳の孫を連れて近所の広い公園へ遊びに行ったときのことです。休日のお昼ということもあり、公園は家族連れでにぎわっていました。

ブランコの前には、子どもたちが3〜4人並んでいました。孫も列のいちばんうしろに加わり、自分の番が来るのを楽しみに待っていました。

しばらくすると、ブランコが一つ空きました。

次の順番だった小学校低学年くらいの男の子が、うれしそうに鎖へ手を伸ばした、そのときです。

近くのベンチに座っていた30代くらいの母親が、幼稚園くらいの子どもの手を引いて駆け寄ってきました。

「ちょっと、どいてくれる?」

そう言うと、男の子の返事も待たずに肩を押しのけ、自分の子どもをブランコに座らせたのです。

突然のことに、男の子は驚いた顔をしていました。

「あの……ぼく、並んでたよ」

男の子がおそるおそる声をかけると、母親は強い口調で言い返しました。

「うちの子がずっと乗りたがってたんだから先に乗せてよ!」

その声に、並んでいた子どもたちもびっくりしていました。

男の子は何か言いたそうにしていましたが、それ以上は何も言えず、うつむいてしまいました。

近くにいた保護者たちも困惑した様子でしたが、母親の勢いに押されて誰も声をかけられません。

私も孫の手を握りながら、どうしたらいいのか迷っていました。

戻ってきた父親が伝えた、当たり前のこと

そこへ、飲み物を買いに行っていた男の子の父親が戻ってきました。

男の子は父親の服をつかみ、黙ってブランコを指さしました。

「どうした?何かあったのか?」

父親が顔をのぞき込むと、男の子は小さな声で答えました。

「ぼくの番だったのに……。ずっと並んでたんだよ」

父親はブランコに座っている子どもと、そのそばに立つ母親を見ました。そして、並んで待っている子どもたちにも目を向けました。

「すみません。この子、次の順番だったんですけど…」

父親が声をかけると、母親は少し不満そうな顔をしました。

「だって、うちの子がずっと乗りたがってたんだから……」

すると父親は、落ち着いた声で返しました。

「そうなんですね。でも、うちの子もずっと待ってたんです。ほかの子たちも並んでますよね」

母親は何も言わず、父親を見ています。

父親は言葉を続けました。

「乗りたいのはみんな同じですから。順番を守ってもらえませんか」

近くにいた保護者たちも、その言葉にうなずいていました。

母親は何か言い返そうとしたようでしたが、結局、口を閉じてしまいました。顔を赤くすると、自分の子どもをブランコから降ろしました。

そして、その子の手を引き、振り返ることなく公園を出ていったのです。

父親は男の子の背中にそっと手を添えました。

「ほら、お前の番だよ」

男の子は父親を見上げると、うれしそうにブランコへ向かいました。

その様子を見て、私もようやくほっとしました。

しばらくして、孫にも順番が回ってきました。

「おばあちゃん、見て!高いよ!」

孫は楽しそうにブランコをこいでいます。そばでは、先ほどの男の子も父親に向かって手を振っていました。

自分の子どもを早く遊ばせたい気持ちは分かります。でも、ほかの子にも同じように楽しみに待っている時間があります。

父親が穏やかに伝えた言葉を聞き、順番を守ることの大切さを改めて感じた出来事でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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