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「触っただけなんだから、いいでしょ」朝食バイキングで料理を大皿に戻した客。その後、スタッフが目の前で取った対応

  • 2026.10.26

朝食の列で見た、大皿に戻された料理

旅行で泊まったホテルで、朝食バイキングを利用したときのことです。

料理の台には焼きたてのパンや卵料理が並び、皿を持った宿泊客が列を作っていました。

私も何を食べようかと楽しみにしながら、その列に並んでいました。

私のすぐ前にいたのは、年上の女性客です。

女性客はトングを手に、大皿をのぞき込みながら、ゆっくりと料理を選んでいました。

「どれにしようかしら…」

そうつぶやくと、トングで料理をひとつつかみ、自分の皿へ運ぼうとしました。

ところが、途中で気が変わったのか、つかんだ料理をそのまま元の大皿に戻したのです。

私は思わず目を疑いました。ほかのお客さんも食べる料理なのに、一度取ったものを戻してしまうなんて。

すると、私のうしろに並んでいた年配の男性が、女性客に声をかけました。

「あの、それ…戻すんですか?」

女性客は振り向くこともなく、面倒くさそうに答えました。

「触っただけなんだから、いいでしょ」

その言葉に、私はさらに驚きました。

女性客は気にする様子もなく、今度は隣の大皿へトングを伸ばそうとしています。

私も何か言おうと思いましたが、先ほどの返事を聞いて、ためらってしまいました。せっかく楽しみにしていた朝食なのに、なんとも嫌な気分です。

料理の台の向こうから届いた、穏やかな声

そのときでした。

料理の台の向こうで一部始終を見ていた、白いシャツの若い男性スタッフが動きました。

スタッフは女性客の前まで来ると、料理が戻された大皿を両手で持ち、台から下げたのです。

「ちょっと、まだ選んでるところなんですけど」

女性客は眉を寄せ、不満そうに声を上げました。

しかし、スタッフは慌てることなく、穏やかな口調で答えました。

「申し訳ありません。一度トングでお取りになったお料理は、そのままお皿にお取りください」

そして、下げた大皿に目を向けながら続けました。

「たくさんのお客様が召し上がるお料理ですので、こちらは新しいものとお取り替えいたします」

女性客は何か言いかけましたが、そのまま口を閉じました。

近くの客たちも、そのやり取りに気づいた様子です。女性客は周囲をちらりと見て、気まずそうに視線を落としました。

スタッフは大皿を下げると、ほどなく新しい料理を運んできて、元の場所に置きました。

女性客はそれ以上何も言わず、トングを置きました。そして自分の皿を持つと、足早に席へ戻っていきました。

その様子を見ていた年配の男性が、スタッフに小さく頭を下げました。

「助かりました」

スタッフも軽く会釈を返し、私たちに声をかけました。

「お待たせいたしました。どうぞ」

私は新しく運ばれた料理をトングで皿に取りました。

席に着いてひと口食べると、先ほどまでの嫌な気持ちも少しずつ薄れていきました。

女性客を強く責めることなく、必要な対応をきちんと取ったスタッフ。その落ち着いた姿が印象に残り、安心して朝食を楽しむことができました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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