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「溶けたやつは戻しといたらええねん」息子が握っていたアイスを冷凍ケースに戻した母親。だが、レジで店員に正論をぶつけられた

  • 2026.10.25

冷凍ケースに手を入れていた男の子

暑さの厳しい夏の昼、買い物帰りに冷たいものが欲しくなり、コンビニに立ち寄りました。

アイス売り場には、小学生くらいの男の子がいました。片手にアイスを持ち、もう片方の手を冷凍ケースの中に入れています。

「はあ、気持ちいい!生き返る〜」

その無邪気な様子に、少し離れたところにいた私は思わず笑いそうになりました。

ただ、男の子はアイスを握ったまま、なかなかその場を離れません。溶けてしまわないか、少し気になっていました。

そこへ母親がやってきました。

「アイス、もう決めたん?」

「うん!これ!」

男の子がうれしそうに差し出したアイスを、母親は袋の上から指で押しました。

「えっ、ちょっと!溶けてるやん!」

母親は顔をしかめると、そのアイスを冷凍ケースに戻し、同じところから新しいものを取り出しました。

そして、何でもないことのように言ったのです。

「溶けたやつは戻しといたらええねん」

私は思わず母親のほうを見ました。

溶けかけたアイスをそのまま戻してしまっていいのでしょうか。ほかのお客さんが知らずに買ってしまうかもしれません。

母親は気にする様子もなく、男の子を連れてレジへ向かいました。

近くで品出しをしていた若い女性店員も、その様子を見て手を止めていました。

レジで店員が差し出したもうひとつのアイス

私もアイスを選び終え、親子の後ろに並びました。

レジにはまだ店員がいません。母親は財布を取り出し、店の奥に向かって声をかけました。

「すみませーん!お会計お願いしまーす!」

すると、先ほどの女性店員が冷凍ケースへ向かいました。

店員が手に取ったのは、母親が戻した溶けかけのアイスです。

そのままレジに入ると、母親が選び直した新しいアイスの隣に、そっと置きました。

「すみません。こちらも、お子さまが持っていたアイスですよね」

母親は驚いた顔で店員を見ました。

店員は落ち着いた声で続けました。

「溶けてしまったものは、ほかのお客様にはお売りできないんです。申し訳ありませんが、こちらの分もお支払いいただけますか?」

母親は口を開きかけましたが、何も言いませんでした。

そのとき、隣にいた男の子が、レジに並んだアイスを見て目を輝かせました。

「えっ!アイス、ふたつも食べていいの?」

母親は男の子をちらりと見ましたが、返事はしません。

顔を赤くしたまま財布からお金を取り出し、ふたつ分の会計を済ませました。

「ありがとうございました」

店員がいつもどおり丁寧に頭を下げると、母親は足早に出口へ向かいました。

男の子はふたつのアイスを大事そうに抱え、うれしそうに母親のあとを追いかけていきます。

その無邪気な姿に、私は思わず口元が緩みました。

何気なく戻した一本のアイス。店員がきちんと見ていたことで、母親も自分の行動を振り返るきっかけになったのかもしれません。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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