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「本日の整理券は、以上で終了です」発売日の行列に割り込んだ男性。だが、店員の言葉に何も言えなくなった瞬間

  • 2026.10.25
「本日の整理券は、以上で終了です」発売日の行列に割り込んだ男性。だが、店員の言葉に何も言えなくなった瞬間

発売日の朝、すでにできていた長い行列

今から40年ほど前、私がまだ中学生だったころの話です。当時は人気ゲームの新作が発売されるたびに、大きな話題になっていました。

その日、私は友達と一緒に、開店の3時間以上前から店へ向かいました。ところが、到着したときにはすでに長い行列ができていたのです。

新作ゲームを買えるのは先着200名まで。私たちは自分たちの順番が間に合うのか気になりながら、開店を待っていました。

開店時間が近づいたころ、私たちより少し前のほうで、突然騒ぎが起きました。

あとから来た中年の男性が、列の途中に割り込んできたのです。

すぐ後ろにいた若い客が、困った様子で声をかけました。

「すみません。割り込みは困ります。後ろに並んでもらえませんか?」

しかし男性は、ちらりと振り返っただけ。

何も答えず、腕を組んで前を向いてしまいました。

そこへ、店からエプロン姿の若い店員が出てきました。

「お客様、申し訳ありませんが、最後尾からお並びください」

すると男性は店員に顔を向け、突然大声で怒鳴りました。

「うるせえ、俺は前から並んでたんだ」

周囲に響き渡る声に、私は思わず体をこわばらせました。

若い店員も困った表情を浮かべています。私と友達は顔を見合わせ、黙って様子を見守るしかありませんでした。

整理券を受け取ろうとした男性に、店員が告げた一言

すると今度は、エプロン姿の年配の店員が店から出てきました。

年配の店員は、近くに並んでいた客たちに落ち着いた声で尋ねました。

「すみません。この方は最初からこちらに並ばれていましたか?」

「いえ、さっき来たばかりです。急に入ってきたんですよ」

話を聞いた年配の店員は、男性に向き直りました。

「お客様、最後尾にお並びください」

男性はまだ何か言いたそうでしたが、ぶつぶつと文句を口にしながら、列の後ろへ歩いていきました。

やがて開店時間が近づき、年配の店員が整理券の束を持って入口の前に立ちました。

先頭から順番に整理券が配られていきます。

私と友達も無事に受け取ることができ、ほっとして入口の脇に寄りました。そのまま、整理券を受け取っていく人たちを眺めていました。

そして、先ほどの男性の順番が近づいたときです。

男性が整理券を受け取ろうと手を差し出すと、年配の店員は手を止めました。

「本日の整理券は、以上で終了です」

なんと、男性の直前で200名分の整理券がなくなったのです。

「えっ……」

男性は差し出した手をそのままに、店員を見つめていました。先ほどまでの勢いはありません。

すると、男性の後ろに並んでいた客が、小さな声でつぶやきました。

「前から並んでたんじゃなかったのかよ」

その言葉に、周囲の何人かも男性のほうを見ました。

男性は顔を赤くして手を下ろすと、何も言わずに列から離れていきました。

私は手元の整理券をぎゅっと握りしめ、友達と顔を見合わせて笑いました。

長い時間待った末に整理券を手にできたうれしさと、あれほど大声を出していた男性が最後には黙ってしまったこと。40年ほどたった今でも、あの日の光景はよく覚えています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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