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【家計の改善はダイエットと同じ】「減らす」より「やめる」ことが大事なの!「価値ある支出」で幸せ度を高めて

  • 2026.10.24

少しでも家計を上向きにするため、「節約しなきゃ」と思う方、多いですよね。でも、食費や光熱費を細かく削っていると、疲れてしまうことも。ダイエットと同じで、家計もただ「減らす」だけでは長続きしません。大切なのは、優先順位の低い支出をやめて、自分や家族にとって価値あることにお金をかけることだそうです。幸福度を高めるお金の使い方を、公認会計士・税理士の林總さんに教わりました。


※この記事は雑誌『家の光』2025年11月特集「家計管理が苦手な人でもだいじょうぶ! お金の不安を手放そう」を一部抜粋・再編集して制作しています。

ニャン太先生の「正しい家計管理」

「お金の不安をなくし、幸せになるコツはなに?」の巻





お金は「かかる」より「かけたい」気持ちがだいじ。
あなたにとって「価値ある支出」はなにかニャー?


人生の幸福度を上げる「価値ある支出」ってなんですか?

今回の漫画、Q&Aを監修した「お金」のエキスパートである林總さんに自らの経験を交え、家計管理の秘訣を聞きました。

「価値ある支出」とはなにか。わたしは「自分と家族が、現在も将来も幸せに暮らすためにお金を使うこと」と考えています。お金に不安がある人は「もっと節約しなければ」「やりたいことを我慢しよう」と考えがちです。しかしそれで幸せな人生を送れるでしょうか?

わたしはいつも「お金がかかる」ではなく、「お金をかける」という言葉を使うようにしています。なぜならお金とは、夢をかなえるために能動的に使うものだからです。

「これにお金をかけたい」という前向きな気持ちで予算を立てれば、人生の幸福度は上がっていきます。たとえ金額は小さくても、お金をかけるたびに「楽しいな」「おいしいな」「こんな体験ができてありがたいな」と心から思えれば、これほど幸せなことはありません。もし月に10万円の年金で暮らしているなら、 「10万円で我慢しなくては」と考えるのではなく、「この10万円をかけて、1か月をどう楽しもうか」と考えれば、きっとワクワクしてくるはずです。

価値ある支出について考えることは、優先順位を決めることでもあります。

わたしはよく旅行に出かけますが、急な天候不良や交通渋滞で計画どおりに動けなくても、いちばん行きたかった場所にさえ行ければ満足するし、悔いは残らないものです。

同じように、人生でなにを優先したいかがはっきりしていれば、人生の満足度は高まります。「足るを知る」という言葉があるように、「分相応に満足し、欲ばらない」人は、ぜいたくをしなくても、心豊かに暮らしていけるのです。

優先順位の低い支出は思いきってゼロに

優先順位を決めるメリットは、まだあります。それは自分たちにとって優先順位の低い支出を、きっぱりとやめられることです。

わたしには4人の息子がいるので、子どもたちの就学期は、教育費と旅行費の支出を最優先にしました。住宅は家族が暮らせる最小限の広さがあればよしとし、教育費がピークの頃は、車を手放し、ふだんの外食やレジャーもほとんどなし。それでも年に一度の家族旅行にはお金をかけて、思い出をたくさんつくりました。

むだ遣いをなくしたいとき、多くの人は支出を減らそうとします。しかし日々の食費や光熱費をちまちま節約しても、支出の削減効果は小さいうえ、ストレスがたまるいっぽうです。

それなら優先順位の低い支出は、思いきってゼロにする。その代わり、自分たちに満足をもたらす支出にはお金をかける。そう決めれば、ストレスもたまりません。「減らす」ではなく、勇気を出して「やめる」ことで優先順位の高いものに支出を集中させることが、結果的に幸福度を高めてくれるのです。

いくつになっても将来に目を向ける

息子たちが巣立ってからも、わたしたち夫婦がお金をかけるのは、もっぱら旅行や趣味です。

家族といっしょに同じ体験をした記憶は、どれだけ時間がたっても残り続け、色あせることはありません。形あるものにお金を使うより、その価値はずっと長もちする。わたしはそう感じています。

最後にもう1つ、家計管理でだいじなことをお伝えしましょう。それは何歳になっても、将来に目を向け続けることです。

家計管理は一生続く仕事です。これから自分はどんな人生を送りたいのか。あるいはどんな人間になりたいのか。つねに中長期的な将来を考え、思い描く未来のために、お金を使う。それが生涯にわたって幸福度を高めていく秘訣です。

なかには「自分はもう高齢だから、将来なんて考えてもしかたない」と思う人がいるかもしれません。でもほんとうにそうでしょうか。

わたしが尊敬する経営学者のピーター・ドラッカーは、18歳の頃にオペラの巨匠ヴェルディの『ファルスタッフ』を観て、深く感動したそうです。そしてヴェルディがこのオペラを80歳目前で書いたことを知り、人間はいくつになっても新たな挑戦ができると信じて、90歳を超えるまで研究を続けました。

年齢を重ねたからといって「人生のピークは過ぎてしまった」と嘆くのではなく、70代でも80代でも、「人生のピークはこれからやってくる」と考えれば、お金の使い方も変わります。そうすればつねに将来を楽しみにしながら、充実した人生を送れるのではないでしょうか。

『麻衣子さんと学ぶ正しい家計管理』林總著



家計管理のたいせつさから、財産目録の作り方や予算の立て方の具体的な方法まで、物語形式でわかりやすく学べる1冊。
すみれ書房 税込み1595円

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「家計をやりくりする人は今しか見ていないことが多い。だいじなのは将来を見通すことです」と林さんは言います。
忙しい日々の中で自分や家族の将来についてじっくり考える時間がないという人にお勧めなのが「ライフプランセミナー」です。今後10年間を見通す「練習シート」で自分や家族の夢や目標を考えるきっかけになります。お近くのJAにお問い合わせください。




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監修=林總
はやし・あつむ/公認会計士、税理士。監査法人勤務を経て独立。現在は、企業の経営相談、講演、執筆活動などを行っている。著書は『新版 正しい家計管理』ほかベストセラー多数。

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