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「あそこの棚の番号だって!」コンビニで新人を怒鳴った客。だが、たばこの棚を見直して赤くなった瞬間

  • 2026.10.25
「あそこの棚の番号だって!」コンビニで新人を怒鳴った客。だが、たばこの棚を見直して赤くなった瞬間

夜のレジで始まった怒鳴り声

ある夜、牛乳を切らしていたことに気づき、近所のコンビニへ出かけました。

レジにいたのは、胸に「研修中」の名札をつけた若い男性店員さんひとり。私はかごを持って列に並びました。

すぐ前には、仕事帰りらしい同年代くらいの男性客がいました。

自分の番になると、男性は缶コーヒーをレジに置き、たばこの番号を小さな声で告げました。

店員さんは背後の棚を振り返りましたが、どの箱か分からない様子です。

「あの、すみません。もう一度、番号をお願いできますか?」

すると男性は舌打ちし、先ほどの番号を今度は大きな声で繰り返しました。そして棚を指さしながら怒鳴ったのです。

「ほら、あそこの棚の番号だって!早くしろよ」

店員さんはあわてて、その番号の箱を棚から取り出しました。

「こちらでよろしいでしょうか?」

ところが、男性は差し出された箱を見るなり、別の箱のほうを指さしました。

「違う!これじゃない!忙しいんだから、とっととしろよ!」

店員さんは「申し訳ありません」と頭を下げ、もう一度棚を見上げました。

男性の声は店内に響き、私はかごを抱えたまま立ち尽くしていました。牛乳を買わずに帰ろうかとさえ思ったほどです。

うしろの客が指摘した番号の間違い

そのとき、私のうしろに並んでいた白髪まじりの年配男性が、静かに声をかけました。

「さっきおっしゃった番号は、その番号でしたよ」

怒鳴っていた男性が、驚いたように振り返ります。

年配男性は店員さんの手元と、たばこの棚を順に見ました。

「店員さんが取ったのは、言われた番号の箱です。いま指さしているのは、その隣ですよね」

男性は棚を見上げ、店員さんが持っている箱と、自分の指さした箱を見比べました。

欲しかった箱は、最初に告げた番号のひとつ隣にあったのです。

男性は一瞬黙り込み、耳まで赤くなりました。

そして、先ほどまでの大声が嘘のように、小さな声で隣の番号を言い直しました。

店員さんが箱を取り直すと、男性は何も言わずに会計を済ませ、うつむいたまま店を出ていきました。

自動ドアが閉まったあと、店員さんは年配男性に深く頭を下げました。

「ありがとうございます。本当に助かりました」

「いえいえ。番号がたくさんあるから、大変ですよね」

年配男性はそう答えました。

私はかごを持ってレジへ進みました。店員さんはまだ少し緊張した顔で、「お待たせしました」と声をかけてくれました。

番号を間違えたことよりも、それを確かめる前に店員さんを責めてしまったこと。静かなひと言でそれがはっきりした場面が、今も印象に残っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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