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「ねえ、あの人たち、あれ全部食べるの?」ホテルの朝食でマンゴーを山盛りにした夫婦。だが、その後に起きた気まずい出来事

  • 2026.10.24

隣のテーブルに積み上がっていく皿

夏休みに、小学生の息子を連れて家族でリゾートホテルに泊まりました。

朝食会場はとても混雑していて、しばらく待ってから、ようやく席に案内されました。

料理を取りに行こうとしたとき、隣のテーブルにいた夫婦が目に入りました。

私より少し年上に見える夫婦は、交代で果物のコーナーへ行き、補充されたばかりのマンゴーやパイナップルを何皿も運んでいます。

テーブルには、果物を山盛りにした皿が次々と並んでいきました。

「ねえ、あの人たち、あれ全部食べるの?」

息子が驚いた顔で、小声で聞いてきました。

「どうだろうな…」

そう答えながら果物のコーナーを見ると、大皿はすでに空っぽです。

あとから取りに来たお客さんも、空の大皿を見て立ち止まっていました。

そんな周囲の様子を気にすることなく、夫婦の夫が皿を引き寄せながら言いました。

「食べ放題なんだし、早い者勝ちだろ」

妻も周囲をちらりと見回し、少し大きな声で返しました。

「補充したばかりなんだから、また出てくるでしょ」

ところが、夫婦は山盛りの果物を少し食べては、別の皿に手を伸ばすばかり。

まだ手をつけていない皿もいくつも残っています。

あんなに取って、本当に食べきれるのだろうか。

せっかくの旅行の朝でしたが、私はどうしてもその光景が気になってしまいました。

「今日はもうないんだ」と告げたスタッフ

しばらくすると、小学生くらいの女の子が、母親と一緒に果物のコーナーへやってきました。

女の子はお皿を両手で持ったまま、空になった大皿をのぞき込みます。

「ママ、マンゴーもうないの?」

困ったように母親を見上げた、そのときでした。

近くに来た若い女性スタッフが、女の子の目の高さまでかがんで声をかけました。

「ごめんね。マンゴーは、今日はもうなくなっちゃったんだ」

女の子は残念そうにうつむきました。

そのやり取りが聞こえた周囲のお客さんたちが、隣のテーブルに並ぶマンゴーの皿へ目を向けます。

夫婦の妻も、その視線に気づいたようでした。

何か言おうと口を開きかけましたが、言葉が出てきません。

夫も顔を赤くして、黙り込んでいました。

しばらくして、妻が静かに席を立ちました。

まだ手をつけていないマンゴーの皿を持ち、女の子のところへ歩いていきます。

「……よかったら、これ、どうぞ」

先ほどまでの勢いはなく、声も小さくなっていました。

女の子は母親の顔を見上げてから、皿を受け取って小さく頭を下げました。

母親は妻に会釈を返しましたが、何も言いませんでした。

席に戻った妻に、夫が低い声で言いました。

「……もう行くぞ」

夫婦は食べかけの皿を残したまま、うつむいて朝食会場を出ていきました。

その背中を、周囲のお客さんたちも静かに見送っていました。

向かいの席では、息子がほっとしたように笑っていました。

食べ放題だからといって、好きなだけ取っていいわけではありません。

ほかの人も楽しみにしていることを忘れず、食べきれる分だけ取る。

当たり前のようで大切なことを、改めて考えさせられた朝でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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