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「被害が出たらどうするの?責任取れる?」家電店で私に詰め寄った男性。だが、上司に身分証を求められた結果

  • 2026.10.24

売り場で声をひそめた男

家電の店で売り場を担当していたころの話です。

昼すぎ、客足が落ち着いた店内で、私はテレビ売り場の値札を直していました。

そこへ、作業着のような上着を着た中年の男性が近づいてきました。

男性は「点検の業者です」と名乗ると、周りを見回し、声をひそめました。

「この辺で電波泥棒が出てるから、店の機器を見せて」

聞き慣れない言葉に、私は思わず聞き返しました。

「えっ、電波泥棒…ですか?」

男性はうなずくと、売り場の奥にある事務所の扉をあごで示しました。

「そう。今すぐ点検してあげるから。奥にあるんでしょ?」

けれど、朝の打ち合わせで点検業者が来るとは聞いていません。

何の機器を調べるのかも分からないまま、事務所へ案内するわけにはいきませんでした。

「すみません。上司に確認しますので、少しお待ちいただけますか」

すると、男性の表情が変わりました。小さく舌打ちをして、急に声を張り上げたのです。

「いや、急いでるんだって。被害が出たらどうするの?責任取れる?」

男性が身を乗り出すと、冷蔵庫を見ていたお客さんまでこちらを振り返りました。確認が必要なのは分かっていても、大きな声で責められ、私は次の言葉が出てきませんでした。

身元を聞かれた男の反応

そのとき、声を聞きつけた上司がやってきました。上司は男性の前に立ち、私は一歩うしろに下がりました。

「点検にいらしたんですね。では、本部に確認しますので、会社名とお名前、連絡先を教えてください」

男性は顔をしかめました。

「いや、そんな時間ないんだよ。急いでるって言ってるでしょ」

「そうですか。では、身分証など、所属が確認できるものはありますか?」

上司の問いかけに、男性は口を閉じました。

上着のポケットに手を入れたまま、何かを出す様子はありません。

「……もういいよ。また来るから」

それだけ言うと、上司から目をそらし、早足で出口へ向かいました。冷蔵庫売り場にいたお客さんも、その背中を見送っていました。

それきり、私はその男性を店で見かけていません。

男性の姿が見えなくなってから、上司が私に声をかけました。

「よく勝手に通さなかったね。ああいうときは、まず相手の身元を確認するんだよ」

「すみません。急に怒られて、どうしたらいいか分からなくなって…」

「慌てなくていいよ。急がされても、確認してから対応すればいいんだから」

私はその言葉にほっとしました。今でも、相手が業者だと名乗っただけで信用せず、まず確認するようにしています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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