1. トップ
  2. エピソード
  3. 「5万円返済」と書かれた封筒を誕生日に渡してきた彼女。半年間待ち続けた僕が、中身を見て思わず笑った理由

「5万円返済」と書かれた封筒を誕生日に渡してきた彼女。半年間待ち続けた僕が、中身を見て思わず笑った理由

  • 2026.10.24

伝票を持つのは、いつも僕

去年から付き合っている彼女は、僕より3つ年下です。

年上なのだからという気持ちもあって、デートの食事代はいつも僕が払っていました。

「ごちそうさま!今日もおいしかったね」

そう言って笑ってくれる彼女を見ると、僕もうれしくなっていました。

そんな彼女からお金を貸してほしいと頼まれたのは、半年前のことです。

その夜、僕たちはレストランで食事をしていました。デザートを待っていると、彼女が少しためらいながら口を開きました。

「あのさ、ちょっとお願いがあるんだけど…」

「ん?どうしたの?」

「欲しいバッグがあってね。5万円、貸してもらえないかな?」

思っていたより大きな金額に、僕はすぐには返事ができませんでした。

「5万円か…。ちょっと大きいな」

すると彼女は、申し訳なさそうに両手を合わせました。

「お願い!お給料が入ったら返すね」

そこまで頼まれると断れず、僕は渋々うなずきました。そして、次に会った日に5万円を渡したのです。

ところが、それから半年が過ぎても、彼女から返済の話が出ることはありませんでした。

デートの会計も相変わらず僕の役目です。

食事を終えて伝票を手に取るたびに、貸した5万円のことが頭をよぎります。

「おいしかったね。また来ようね!」

「うん、そうだね」

楽しそうに笑う彼女を前にすると、どうしてもお金の話を切り出せません。

返してほしい。でも、催促するのも格好悪い気がする。

そんなことを考えているうちに、僕は半分あきらめかけていました。

誕生日の夜に渡された白い封筒

そんなある日、僕の誕生日がやってきました。

その夜、彼女は小さなケーキを持って僕の部屋に来てくれました。

一緒にケーキを食べ終えたころ、彼女が白い封筒を差し出してきたのです。

「はい、これ。誕生日だから、ちゃんと渡そうと思って」

「えっ、何?」

封筒の表を見ると、彼女の丸い字で「5万円返済」と書かれていました。

思わず彼女の顔を見ました。

「あれ、もしかして…」

「うん。開けてみて!」

ちゃんと覚えていてくれたんだ。

そう思いながら封筒を開けると、中に入っていたのはお札ではなく、手作りのカードでした。

そこには、大きな字でこう書いてあったのです。

「これからのデート代、ぜんぶ私が払います券」

「……えっ、これ?」

予想外の中身に戸惑っていると、彼女が照れくさそうに笑いました。

「ごめんね。お給料が入っても、毎月ちょっとずつしか残らなくて……」

「ああ、そうだったんだ」

「だからね、5万円分になるまで、これからのデート代は私が払うよ。それで返していきたいなって」

「なるほど。それでこの券なの?」

「うん。だって、いつも払ってもらってばっかりだったし……」

僕はカードと彼女の顔を交互に見ました。

現金が返ってくると思っていたので、正直、少し拍子抜けしました。もっと早く相談してくれたらよかったのに、とも思います。

でも、彼女なりに返し方を考えてくれていたのだと分かると、思わず笑ってしまいました。

「そっか。じゃあ、次からお願いしようかな」

「うん!任せて!」

僕が笑うと、彼女もほっとしたように笑いました。

ずっとひとりで気にしていたことを、ようやく話せた気がしました。

そのカードは、財布のいちばん奥にしまってあります。

そして次のデート。会計のとき、彼女は得意げに伝票を手に取りました。

「今日は私の番ね」

いつもの癖で財布を出しかけた僕は、「あ、そうだった」と笑いながら手を引っ込めました。

5万円を返してもらうのは、まだこれからです。それでも、いつも僕が握っていた伝票を彼女が持っている光景は、なんだか新鮮でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ