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【漫画】「1万円のバラが、一晩でしおれた」返金に作り直しまで求め、注文を盾にする常連客。紙から出した一輪でうつむいた

  • 2026.10.24
【漫画】「1万円のバラが、一晩でしおれた」返金に作り直しまで求め、注文を盾にする常連客。紙から出した一輪でうつむいた

閉店前のレジカウンター

常連客の女性は、1万円を返して新しい花束も作ってと言いました

常連客の女性は包み紙の口を片手で押さえたまま、茶色い紙に包まれた花束をカウンター越しに突き出しました。

11月の夕方、駅前の小さな花屋。私はここで働き始めて3か月のパートです。

女性は以前からこの店を利用している常連客です。

昨日「母の還暦祝いに」と、赤いバラを10本、1万円で買っていきました。

目の前の花束は、包み紙が花の頭まで深くかぶせられています。女性が口を押さえているため、中の花は見えません。

「1万円のバラが、一晩でしおれた。」

「1万円返して、新しいのも作って。」

常連客の女性は、一本も入れ替えていないと言い張りました

ほかのお花と一緒に飾られましたか。そう伺うと、女性は声を大きくしました。

「昨日あなたが包んだ花束よ。」

「一本も入れ替えてない。」

奥の作業台では、店長が手を止めて女性の方を見ています。

店長の目配せに、私はエプロンの裾を握りました

「花は私が、一本ずつ選んだの。」

「あなたは、包んだだけ。」

しおれたのは、古い花を置いた店のせいだと言うのです。

女性は勤め先の会社で、毎月開かれる集まりの花も注文してくれています。

その花かごの注文は、小さな店にとって大切な売り上げです。

奥の店長が、言う通りに、と目で合図しました。私はエプロンの裾を握りました。

会社の集まりの花は、この人の注文

作り直す前に、私は包み紙の口に手を伸ばしました

「今ここで、作り直して。」

「でなきゃ会社の注文、よそに回す。」

花かごの注文がなくなれば、店は困ります。

しかし、返金や作り直しを判断するには、まず持ち込まれた花の状態を確かめなければなりません。

女性が「早くして」と包み紙から手を離した隙に、私はその口に手を伸ばしました。

紙の中の花は、どれも花びらの縁に細かな切れ込みが入っていました

茎を持って、首の垂れた一輪を紙の口から引き出しました。

赤い花びらの縁には、細かな切れ込みが入っています。花の付け根の形も、昨日お売りしたバラとは明らかに違いました。

「これはバラではありません。」

「カーネーションです。」

母の日によく見かける、あの花です。花びらの形だけでなく、花の付け根を見れば違いははっきりしています。紙の口からのぞくほかの花も、同じカーネーションでした。

常連客の女性は包み紙の口を握りつぶし、うつむきました

女性は慌てたように束を引き寄せ、包み紙の口をぎゅっと握りました。

「包み間違えたのは、そっちよ!」

しかし、昨日の10本は、女性自身がバケツから一本ずつ選び、私が種類と本数を確認して包んだものです。

「今週の赤い花は、バラだけです。」

今週、店頭で扱っていた赤い切り花はバラだけでした。

昨日、カーネーションを包んで渡した可能性はありません。

奥にいた店長もカウンターへ来て、女性が抱えている花束を確かめました。

花の種類が違うことは、店長にもすぐに分かったようです。

女性はしばらく黙り込んでいましたが、やがて観念したように口を開きました。

「バラは、まだ母の家で咲いてるわ。」

包み紙に目を落としたまま、女性は小さく続けました。

「この店なら、中まで見ずに作り直すと思ったのに。」

昨日購入したバラは、そもそも傷んでいなかったのです。

女性は別のカーネーションを以前この店で使われていた包み紙に包み直し、持ち込んだようでした。

店長は私にうなずき、返金や作り直しには応じないという判断を示しました。

「注文先を替えるなら、会社の方への理由に、今日の花の名前もお添えください。」

返金も作り直しもお受けしません、と私は両手を体の前で重ねました。

女性は握りつぶした紙の口で花の頭を隠したまま、束を下げて、うつむきました。


※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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