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「まだお客さんいるじゃん」ラストオーダー後に入店を求めたカップル。翌日、本部への苦情で呼び出された私が見せたもの

  • 2026.10.23

ラストオーダー後に現れたカップル

学生のころ、私はファミリーレストランでアルバイトをしていました。

当時は営業時間を短縮しており、ラストオーダーを過ぎたら新しい注文は受け付けず、閉店準備を始める決まりでした。

その夜もラストオーダーの時間になり、私はレジで注文受付の締め操作を済ませました。

店内にはまだ食事中のお客様がいましたが、私たちは片づけを始めていました。

すると、自動ドアの向こうに若いカップルが現れたのです。

私は入口へ向かい、ドアの内側から声をかけました。

「申し訳ございません。本日のラストオーダーは終了しておりまして……」

男性は私の肩越しに店内をのぞき込みました。

「えっ、でもまだお客さんいるじゃん。席も空いてるよね?」

「はい。ただ、もうご注文をお受けできないんです。申し訳ありません」

そう説明すると、男性は不満そうに顔をしかめました。

「いや、まだ閉まってないだろ? ちょっとくらいいいじゃん」

「申し訳ございません。決まりですので……」

私がもう一度頭を下げると、男性の声が大きくなりました。

「ラストオーダーってさ、まだ客がいるんだからいいだろ。わざわざ来たのに追い返すのかよ!」

隣の女性も腕を組み、不満そうな表情を浮かべていました。

「もういいよ。別の店に行こう」

女性に促され、男性は大きく舌打ちをして立ち去りました。

私も嫌な気持ちになりましたが、店の決まりに従った以上、仕方がないと思っていました。

翌日、マネージャーに見せたレジの記録

ところが翌日の夕方、出勤するとすぐにマネージャーから事務所に呼ばれました。

机の上には、本部に届いた苦情の控えが置かれていました。

「昨日の夜、お客さんを帰したんだって?」

「あ、はい。ラストオーダーが終わっていたので……」

「本部に苦情が来てるんだぞ。どうしてそんな対応をしたんだ?」

私は事情を説明しようとしましたが、マネージャーは手を上げて話を遮りました。

「言い訳はいい。わざわざ来てくださったお客様なんだぞ」

そして机をたたき、声を強めました。

「お客様を追い返すなんて、どういうつもりだ」

こちらの話を聞いてもらえず、悔しさで胸がいっぱいになりました。

それでも、決まりに従ったことだけは分かってほしかったのです。

私は気持ちを落ち着かせ、マネージャーにお願いしました。

「あの、昨日のレジの記録を見ていただけませんか?」

「……レジの記録?」

マネージャーはため息をつきながらも、記録を取り出してくれました。

私はそこに残っていた、ラストオーダーの締め操作をした時刻を指さしました。

「ここです。この時刻に締めています。お客様が来られたのは、このあとだったんです」

さらに、机の上にあった苦情の控えを示しました。

そこには、カップル自身が申告した来店時刻が記載されていました。

その時刻は、レジに残っている締め操作の時刻よりもあとだったのです。

「苦情に書かれている来店時刻も、ここを過ぎています」

マネージャーはレジの記録と苦情の控えを交互に見比べました。

しばらく黙ったあと、私のほうを向きました。

「……そうか。もうラストオーダーが終わってたんだな」

「はい。なので、ご案内できないとお伝えしました」

「……すまなかった。ちゃんと確認せずに叱ってしまったな」

先ほどまでの強い口調とは違い、落ち着いた声でした。

マネージャーは記録をもとに本部へ事情を説明すると約束してくれました。

事務所を出ると、キッチンの先輩がこちらを見て、黙って親指を立ててくれました。

その仕草に、張りつめていた気持ちが少しほぐれました。

苦情が入ったと聞いたときは不安でしたが、記録を確認してもらえたことで、ようやくほっとしました。

あの日の出来事を通して、何か問題が起きたときには、一方の話だけで判断せず、事実を確かめることが大切なのだと実感しました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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