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「俺は一度も遅刻してない」野球部監督の自慢 → 監督が赤面した弁当屋さんのひとこと

  • 2026.10.22

「高校時代は毎朝自分で起きていた」という監督の自慢が、弁当の配達をきっかけに崩れる話。

「俺を見習え」が口癖の監督

会社の同僚の息子であるA君から聞いた話です。

高校2年生のA君が所属する野球部には、時間に厳しい30代の監督がいました。部員が集合時刻を守るのはもちろん大切ですが、注意のあとには決まって監督自身の高校時代の話が始まります。

「俺は一度も遅刻してない。目覚ましが鳴る前に、自分で起きていた」A君たちは、その話を何度も聞いていました。

部員が「朝が苦手で」と口にすれば、「気持ちの問題だ」で終わります。練習の準備は熱心に見る監督だけに、そこだけは誰も反論しづらい空気があったのです。

弁当屋の女性がやって来た

休日の練習試合でも、集合に遅れた部員への注意から、いつもの自慢が始まりました。ちょうどそこへ、昼食の弁当を届ける女性が台車を押してやって来ます。

A君が所属する野球部では弁当を地元の店へまとめて注文しており、その日はいつもの配達員とは別の女性でした。箱を受け取ろうとしたA君は、女性が監督の話を聞いて足を止めたのに気付きます。

「目覚ましより先に、自分で?」女性が聞き返すと、監督は一瞬だけ口を閉じました。そして「弁当、そっちに置いて」と、妙に急いで受け取ろうとしたのです。

知っていたのは、起こした本人

ところが女性は、箱を下ろしながら「毎朝、私が3回起こしてたやないの」と続けました。監督が小さな声で「母さん、今その話は」と言った瞬間、A君たちは顔を見合わせます。

女性は、弁当屋を営む監督の母親だったのです。店名は監督の名字と違い、部員は関係を知りませんでした。

「起きたって返事だけして、また寝てたよね」朝に強い模範的な球児だと思っていた監督にも、自分たちと同じような朝があったのでしょう。誰かが吹き出し、監督も「遅刻してないのは本当だろ」と苦笑いしました。

自慢の続きは言わなくなった

母親が帰ったあと、監督は部員たちへ「自分で起きてた、は訂正する」と言いました。続けて「起こしてもらってた分、偉そうに言えんな」と頭をかきます。

その日の注意は、遅れた部員が次回の出発時刻を確認して終わりました。以後も集合時刻には厳しいままでしたが、長い昔話は出なくなります。

次に弁当が届いたとき、A君は監督の母親へ「今日は先生、自分で起きたんですか」と聞いてみました。「さすがに今はね」横から監督が「そこは聞くな」と返し、今度は本人も一緒に笑っていました。

【体験者:10代・男性、回答時期:2026年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Qolyコラムニスト:タニグチ - Qoly-Sports&the Style

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