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「家のワインが全部だめになった、弁償してくれるんやろな」電気停止に怒る客。だが、何度も送られた通知の日付を聞いた結果

  • 2026.10.23

旅行から帰った女性客の怒り

以前、電気のお客様窓口で、コールセンターの仕事をしていたころの話です。

昼の休憩を終え、ヘッドセットをつけて席に戻ると、すぐに一本の電話がつながりました。

画面には、長い間料金のお支払いが確認できず、電気の供給が停止されている女性のお客様の記録が表示されていました。

私が名乗り終えるより先に、電話の向こうから大きな声が飛んできました。

「ちょっと、どないなってんの。帰ってきたら、冷蔵庫が止まってたんよ!」

女性は旅行から帰ってきたばかりだといいます。

電気が止まっていたことへの怒りを次々にぶつけてきました。

「それに、うちにはワイン専用の冷蔵庫もあるんやで。ようけ入れてたのに!」

どうやら、その冷蔵庫も電気が止まっていたようです。

そして女性は、さらに声を張り上げました。

「家のワインが全部だめになった、弁償してくれるんやろな」

私は驚きながらも、まずは事情を確認しようとしました。

「ご不便をおかけして申し訳ございません。まず、お支払いの状況を確認させていただけますか」

「なんで勝手に止めるんや。こっちは旅行中やったんやで!」

私が話し始めると、女性はすぐに言葉を重ねてきます。

困っている気持ちは分かりますが、こちらの説明を聞いてもらえないことには、話が進みません。

私は声の調子を変えず、女性がひと息つくのを待ちました。

女性の声を変えた、通知の送付記録

ようやく女性の言葉が途切れたところで、私は画面の記録を確認しながら説明を始めました。

「お客様、実は料金のお支払いが確認できない状態が続いておりまして……」

「だからって、いきなり止めるんか!」

「いえ、突然ではないんです。これまでに何度か、お支払いのお願いと、電気を停止する日を記載した書面をお送りしております」

すると女性は、少し間を置いて言いました。

「そんなん、知らんわ」

「そうでしたか。では、いつお送りしたか、順番にお伝えしますね」

私は画面に残っている送付日を、一つずつ読み上げました。

一件、また一件と日付を伝えるうちに、女性の声が少しずつ小さくなっていきました。

最後の日付を読み上げると、電話の向こうは静かになりました。

もちろん、女性が実際に通知を受け取っていたかどうかまでは、私には分かりません。

ただ、電気を止める前に、こちらから何度もお知らせを送っていたことは記録に残っています。

私は少し間を置いて、続けました。

「大変申し訳ございませんが、ワインの弁償はいたしかねます。お支払いが確認できましたら、電気の再開に向けた手続きをいたします」

女性はしばらく黙っていました。

そして、先ほどまでの大きな声とはまるで違う、小さな声でこう言ったのです。

「……払い方、教えて」

私は支払い方法を一つずつ案内しました。女性は短く返事をしながら説明を聞き、それ以上、弁償の話を持ち出すことはありませんでした。

電話を終えると、隣の席で私の応対を気にかけていた同僚が、こちらを見て小さく親指を立てました。

私はほっとして、思わず大きく息を吐きました。

怒っているお客様に説明を聞いていただくのは、簡単なことではありません。それでも、声を荒らげず、記録に沿って一つずつ伝えることの大切さを感じた出来事でした。

私は気持ちを切り替え、次の電話を取りました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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