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「1回着ただけなんだからいいじゃない!」タバコのにおいがついた服の返品を求める女性客。だが、店長が返した言葉

  • 2026.10.22

タバコのにおいが残るブラウス

大学生のころ、私はショッピングモールにある衣料品店でレジのアルバイトをしていました。

休日の夕方、店内が買い物客でにぎわっていたときのことです。

50代くらいの女性客がレジにやってきて、ブラウスを一枚置きました。

「これ、昨日買ったんだけど。着てみたらサイズが合わなくて。返品したいんだけど」

私はブラウスを手に取り、状態を確認しました。

すると、タバコの強いにおいが鼻をつきました。胸元や袖にはしわも寄っています。

どこでどのくらい着たのかまでは分かりません。

ただ、新品の状態とは明らかに違っていました。

店の決まりでは、着用済みの商品や、においのついた商品の返品は受け付けられません。

「申し訳ありません。こちらは着用されていて、においもついていますので、返品はお受けできないんです」

そう説明すると、女性客の表情が一変しました。

「はあ?1回着ただけなんだからいいじゃない!」

女性客はブラウスを指でたたきながら、さらに声を荒らげました。

「こんな質の悪い服を売っておいて、対応も最悪ね!店長を呼びなさい!」

突然の大声に、近くの棚で商品を見ていたお客さんたちが振り向きます。

私はもう一度謝り、インカムで店長を呼びました。レジ台の下で握りしめた手が、小さく震えていました。

20分近く続いた要求に、店長が返した言葉

駆けつけたのは、30代くらいの女性店長でした。

店長は私の隣に立ち、ブラウスのしわやにおいを確かめたうえで、返品について丁寧に説明しました。

しかし、女性客は納得しません。

「なんで返品できないのよ!昨日買ったばかりなのに!」

店長が落ち着いて説明しても、女性客は同じ要求を繰り返します。

やり取りは20分近く続き、ついには別の要求まで飛び出しました。

「ちゃんと誠意を見せなさいよ!ここまで来た交通費も払って!」

私は隣で聞いているだけでも緊張してしまい、どうしたらいいのか分からなくなっていました。

ところが、店長は声を荒らげることなく、女性客の目を見て答えました。

「お客様、一度お召しになったとおっしゃいましたよね。こちらにはにおいも残っています。申し訳ありませんが、返品はできません」

そして、少し間を置いて続けました。

「交通費もお支払いできません。何度ご相談いただいても、お店としてのお返事は変わりません」

女性客はまだ何か言おうとしていましたが、店長は落ち着いた声で伝えました。

「ほかのお客様もいらっしゃいますので、大きな声はお控えください」

その言葉に、女性客はしばらく黙り込みました。

近くのお客さんたちの視線も気になったのか、女性客は真っ赤な顔のままブラウスをつかみました。

「もういいわ!二度と来ないから!」

そう言い残し、足早に店を出ていきました。

棚の前にいたお客さんが、ほっとしたように小さく息をつきました。

女性客の姿が見えなくなると、店長は私の肩にそっと手を置きました。

「大丈夫? 最初の説明、ちゃんとできてたよ。間違ってなかったからね」

その言葉を聞いて、ようやく肩の力が抜けました。

まだ少し手は震えていましたが、私は次のお客さんに向き直り、頭を下げました。

店長が最後まで落ち着いて対応してくれたことが、何より心強かったのを覚えています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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