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「若い子は楽でいいね」とパート先で言われ続けた私→バックヤードで店長から言われた一言

  • 2026.10.23
ハウコレ

休憩室で先輩から「適当に働いてるだけでちやほやされるんだもんね」と言われた日も、私はエプロンのポケットのメモ帳を手放しませんでした。

段ボールのテープをはがしていると、バックヤードの扉が開きました。入ってきた店長が足を止めたのは、隣で値札を整理していた先輩ではなく、私の前。何を言われるのか分からないまま、カッターを台の端に置きました。

ポケットのメモ帳

スーパーでパートを始めて半年。人と話すのが得意ではない分、教わったことはすべてエプロンのポケットのメモ帳に書きとめてきました。分からないことはその場で聞き、教えてくれた人の名前も横に書いておく。次に困ったとき、誰を頼ればいいかすぐ分かるようにするためです。

そんな私に、この店で長く働く先輩パートはよく声をかけてきました。レジの応援を終え、ほかのパートさんにお礼を言われたあとのことです。

「若い子は楽でいいね」

値札の束をそろえながら、先輩はこちらを見ずにそう言いました。

休憩室で言われたこと

休憩室でメモを見返していたら、パートさんたちが笑いながら話しかけてくれたことがありました。向かいの席の先輩が口を開いたのは、その輪が解けたあとです。

「適当に働いてるだけでちやほやされるんだもんね」

メモ帳を閉じて、お茶を一口飲みました。適当に働いたつもりは一度もありません。けれど言い返せば、休憩室の空気が悪くなるのは分かっていました。

先輩はその日の機嫌で態度が大きく変わる人でした。ほかのパートさんたちも、声をかける前に一度先輩の表情を確かめているように見えました。新人の私への当たりは、日ごとにきつくなっていきました。

バックヤードで聞いた言葉

あの日バックヤードで店長が口にしたのは、こんな言葉でした。「仕事を覚えるの、今までで一番早かったよ。いろんな人に話を聞いても、あなたの名前が出てくる。良い人だって。これからも頼りにしてるから」

「ありがとうございます」頭を下げながら、メモ帳に並んだ名前を思い浮かべていました。聞いて回った1人1人が、店長に私のことを話してくれていたのです。顔を上げると、先輩は値札の束を台に置き、足元の段ボールを音を立てて畳みはじめていました。そのままカートを押して、売り場へ出ていきました。

そして...

あれから、先輩の口からあの言葉を聞くことはなくなりました。

ただ、最近、先輩のエプロンのポケットから、レシートのような紙がのぞいていることがあります。そこに何が書いてあるのか、私はまだ知りません。

(20代女性・スーパーのパート)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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