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「袋?いるわけねえだろ。よく考えろ」毎回レジで店員に言い捨てていた男性客。だが、品出し中の店長に救われた瞬間

  • 2026.10.21
「袋?いるわけねえだろ。よく考えろ」毎回レジで店員に言い捨てていた男性客。だが、品出し中の店長に救われた瞬間

袋をたずねるたびに返ってくる言葉

コンビニで店員として働いていたころの話です。

夕方になると仕事帰りのお客さんでレジに列ができ、その時間に必ずやって来る男性客がいました。

その男性は、私たち店員にとって悩みの種でした。

初めて男性のレジを担当した日のことです。男性がカウンターに缶コーヒーをひとつ置いたので、私はいつもどおり声をかけました。

「袋にお入れしますか?」

すると男性は、こちらを見ることもなく言い捨てました。

「いらねえよ。見りゃわかるだろ」

「あ、失礼しました…」

私は戸惑いながら、缶コーヒーにシールを貼りました。

店では、どのお客さんにも袋が必要か確認する決まりです。缶コーヒーひとつだからといって、勝手に判断するわけにはいきません。

また別の日、男性がお弁当を持ってきたときのことです。

「お弁当、温めますか?」

その瞬間、男性は大きく舌打ちをして、カウンターに肘をつきました。

「そんなの決まってるだろ。いちいち聞くなよ」

「すみません…」

何を聞いても怒られるようで、私はすっかり困ってしまいました。

男性はほかの店員に対しても同じような態度で、若いアルバイトの中には、男性が来るとレジに立つのを怖がる人もいました。

それでも、お客さんに必要な確認をしないわけにはいきません。男性が来るたびに、私たちは気を使っていました。

品出しの手を止めた店長の一言

そんなある日の夕方、男性がまた私のレジにやって来ました。

男性はいつものようにカウンターに肘をつき、ペットボトルを置きました。後ろには何人かのお客さんが並んでいます。

代金を受け取ったあと、私は普段どおりにたずねました。

「袋にお入れしますか?」

すると男性は、あからさまに嫌そうな顔をしました。

「袋?いるわけねえだろ。よく考えろ」

後ろに並ぶお客さんにも聞こえるほどの声でした。

私は思わず言葉に詰まりました。また謝るしかないのだろうか。そう思っていたときです。

「お客様、少しよろしいですか」

声をかけたのは、売り場で品出しをしていた店長でした。

店長は作業の手を止め、レジの内側に入ってきました。

そして男性のほうを向き、落ち着いた声で話し始めました。

「袋をお聞きするのは、店の決まりなんです。どのお客様にも同じように確認しています」

男性が黙っていると、店長は続けました。

「スタッフにそういう言い方を続けるのであれば、申し訳ありませんが、ほかのお店をご利用ください」

その場が一瞬、静かになりました。

男性は店長の顔を見たまま言葉を失い、カウンターについていた肘を離しました。視線をさまよわせながら、一歩後ろへ下がります。

後ろに並んでいたお客さんたちも、そのやり取りを見ていました。列の中ほどにいた女性が、小さくうなずいたのが見えました。

「……わかったよ」

男性はそれだけ言うと、ペットボトルをつかんで足早に店を出ていきました。

私はしばらく驚いていました。店長があんなにはっきり注意するとは思っていなかったからです。

店長は何事もなかったように売り場へ戻りながら、私に声をかけてくれました。

「さっきのことは気にしなくていいよ。いつもどおりで大丈夫だから」

「……ありがとうございます」

ようやく肩の力が抜けました。

それ以来、私が働いている時間に、あの男性の姿を見ることはなくなりました。

お客さんに丁寧に接することと、どんな言葉でも黙って受け止めることは違うのだと思います。

私は気持ちを切り替え、次のお客さんの商品を受け取りました。

「袋にお入れしますか?」

いつもと同じ言葉を、今度は落ち着いて口にすることができました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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