1. トップ
  2. エンタメ
  3. 「メイドインアビス」の大ファン、大友しゅうまがあらすじ漫画を描き下ろし!劇場シリーズ第一部『メイドインアビス 目覚める神秘』への予習はこれでばっちり

「メイドインアビス」の大ファン、大友しゅうまがあらすじ漫画を描き下ろし!劇場シリーズ第一部『メイドインアビス 目覚める神秘』への予習はこれでばっちり

  • 2026.10.20

アニメ「メイドインアビス」の原作は、竹書房のウェブコミック配信サイト「WEBコミックガンマ」(「竹コミ!」に名称変更)にて2012年より連載中の、つくしあきひとによる作品。ダークでオリジナリティあふれる世界観は連載当初から話題を集め、2023年「第52回日本漫画家協会賞」でまんが王国とっとり賞を受賞。コミックス累計発行部数は2,200万部を超える(2026年10月時点、紙・電子含む)。

【写真を見る】大友しゅうまが大ファンの「メイドインアビス」あらすじ紹介マンガを描き下ろし!謎に包まれた大穴「アビス」へ冒険の旅が始まる(1/4ページ)

巨大な大穴「アビス」の縁に築かれた街、オース(TVシリーズ第1期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会
巨大な大穴「アビス」の縁に築かれた街、オース(TVシリーズ第1期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会

「アビス」と呼ばれる巨大な大穴を舞台に、そこで繰り広げられる過酷なサバイバルと、出会いと別れのドラマ、そして問われる人間性の本質と、迫られる決断の数々。画面を埋め尽くす、グロテスクだけどどこかカワイイ生物たち。誰も観たことのない映像とストーリーが世界中で話題となり、2017年にTVアニメ第1期が放送。世界最大級のアニメ配信サイト「Crunchyroll」で行われた、2017年「アニメ・オブ・ザ・イヤー」で最優秀作品賞と最優秀劇伴賞に選ばれた。

2019年には第1期の総集編である映画『劇場版総集編メイドインアビス【前編】旅立ちの夜明け/【後編】放浪する黄昏』が公開、その後も『劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明』(20)、2022年にTVシリーズ第2期と続編が展開されている。2026年10月23日(金)より公開される劇場シリーズ第一部『メイドインアビス 目覚める神秘』は、TVシリーズ第2期の続きとなるストーリー。全世界待望の続編が、劇場版シリーズとして帰って来る。本稿では、あらすじ紹介マンガでSNSを中心に人気を博し、自身も「メイドインアビス」シリーズの大ファンであるという大友しゅうまによる描き下ろしマンガと共に、最新作に備えてシリーズのあらすじと魅力を振り返っていく!

※本記事は、「メイドインアビス」シリーズのネタバレに該当する要素を含みます。未見の方はご注意ください。

巨大な大穴へ挑む「メイドインアビス」シリーズとは?基礎知識を紹介!

【写真を見る】大友しゅうまが大ファンの「メイドインアビス」あらすじ紹介マンガを描き下ろし!謎に包まれた大穴「アビス」へ冒険の旅が始まる(1/4ページ) マンガ/大友しゅうま
【写真を見る】大友しゅうまが大ファンの「メイドインアビス」あらすじ紹介マンガを描き下ろし!謎に包まれた大穴「アビス」へ冒険の旅が始まる(1/4ページ) マンガ/大友しゅうま

この物語を楽しむにあたってまず知っておきたいのが、「アビスの構造」と「呪い」「探窟家」について。アビスは深界一層から深界七層、そして奈落の底に分かれ、深度ごとに呪いと呼ばれる様々な症状が現れる。深界一層から三層までは、めまいや吐き気、幻覚や幻聴など。四層以降も身体に重大な症状が現れ、深界六層では人間性を喪失、深界七層では死にいたる。だが、異形化するなどで呪いを免れる者もおり彼らは成れ果てと呼ばれている。そうした危険だらけのアビスには遺物(お宝)が眠っており、地上では高値で取引される。この遺物の採取とアビスの解明こそが探窟家の仕事だ。探窟家はランクによって、下から「赤笛」「蒼笛」「月笛」「黒笛」とランクが上がり、潜れる深度が決まっている。最高位となる「白笛」は無制限で潜ることができ、伝説の英雄と讃えられる。

主人公の探窟家見習い・リコと、共に旅をする人間そっくりの姿をしたロボット・レグ(TVシリーズ第1期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会
主人公の探窟家見習い・リコと、共に旅をする人間そっくりの姿をしたロボット・レグ(TVシリーズ第1期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会

物語の主人公となるのは、赤笛のリコ(CV:富田美憂)。「殲滅卿」との二つ名を持つ白笛ライザの娘で、ラストダイブを敢行し消息を絶ったライザから届いた彼女の白笛と、「奈落の底で待つ」と書かれた手紙を見つけたリコは、母親がまだ生きていると信じ奈落の底を目指す。そんなリコの相棒は、記憶喪失のロボットの少年レグ(CV:伊瀬茉莉也)。自在に伸縮させる腕と頑丈な身体と強力な武器である火葬砲を持ち、自身のルーツを求めてリコの旅に同行する。そんな2人が旅の途中で出会うのが、うさぎのような見た目をした成れ果てのナナチ(CV:井澤詩織)と、四本の腕と五本の尻尾を持ち全身白い毛で覆われた“成れ果ての姫”ファプタ(CV:久野美咲)。

ライザの手紙は本物なのか?レグは誰が作ったのか?呪いの正体とは?謎が謎を呼び、視聴者を物語の深淵へと引き込んでいく。

いよいよ冒険がスタート!衝撃と感動が入り混じるTVアニメ第1期

リコ&レグは、大切な友達を奪われたナナチに出会い…(2/4ページ) マンガ/大友しゅうま
リコ&レグは、大切な友達を奪われたナナチに出会い…(2/4ページ) マンガ/大友しゅうま

リコとレグは旅の道中に様々な人物と出会い、その都度ドラマが繰り広げられる。アニメ第1期では、深界四層で出会うナナチとミーティ(CV: 喜多村英梨)のストーリーが涙を誘った。全身が毒針の生物タマウガチに襲われ瀕死となってしまったリコを助ける代わりに、ナナチは“ある願い”を申し出る。その願いは、ナナチの友達の成れ果てミーティを火葬砲で殺すことだった。

人間時代のナナチとミーティ(TVシリーズ第1期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会
人間時代のナナチとミーティ(TVシリーズ第1期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会

ミーティの初登場は衝撃だった。ドロドロに溶けたような醜い見た目で、しかし、まん丸の目と子猫のような鳴き声がなんともかわいらしい。元は人間の少女でナナチとは明るい未来を語り合った仲であることや、白笛の探窟家ボンドルド(CV: 森川智之)の人体実験によってそんな姿になってしまったいきさつを知ると、胸が締めつけられる。すべての事情を知り、複雑な面持ちでいざ火葬砲を撃とうとした瞬間、「やっぱりダメだ!」とナナチがレグを止めるシーンは涙なくして観ることができない。

劇場版『メイドインアビス 深き魂の黎明』では、さらなる悲劇がリコたちを襲う…

劇場版『メイドインアビス 深き魂の黎明』では深界五層にて、ナナチとミーティを成れ果てにした張本人ボンドルドとその娘プルシュカ(CV: 水瀬いのり)と出会い、深界六層への鍵は白笛の証である白い笛で、その材料は心が通じ合った人間であるという衝撃の事実が明かされる。

ボンドルドとその娘、プルシュカ(『深き日の黎明』より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会
ボンドルドとその娘、プルシュカ(『深き日の黎明』より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会

プルシュカは深界五層以外を知らず、リコたちが話す地上のことや冒険譚に目を輝かせ、いつか一緒に冒険したいと心から願っていた。しかし非情にもボンドルドはプルシュカを、人体実験で開発した呪いを肩代わりする装置、カートリッジにしてしまう。プルシュカが実験台の上でカートリッジにされる様子が、プルシュカ自身の視点で描かれたシーンのショッキングさ、またカートリッジになってもボンドルドを慕い、「パパのためなら」と受け入れるプルシュカの想いにも胸が痛くなる。ボンドルドとの戦いの末にうち捨てられたカートリッジの一つを抱きしめ、これがプルシュカであると泣き崩れ号泣したリコ。そしてその箱から出てきたのは、リコとの冒険を夢見ていたプルシュカが白笛の素材となる小さな命を響く石(ユアワース)となった姿だった…。

緻密で精細な作画とR指定も辞さない覚悟!大人だかこそハマるワケ

リコたちが深界五層にいたるまでのあらすじを振り返ってきたが、ここで「メイドインアビス」シリーズがなぜここまで多くのファンを魅了するのか、掘り下げてみよう。その魅力の一つには、絵の美しさがある。つくしあきひとによる原作マンガは、水彩画のような柔らかいタッチで描かれたイラスト調が独特で、イラストレーターとして活躍した経歴を持つ作者ならでは。その原作を、観る者の目を奪うようなリアルさと壮大なスケールで昇華させたのが、美術監督の増山修だ。増山は『千と千尋の神隠し』(01)や『君の名は。』(16)など多くのヒット作の背景を手掛けた人物。アビスを取り囲むように作られた街、オースを俯瞰した映像や、アビス内の創造性に富んだ情景など、空気遠近法や光の反射が巧みに使われ、アビスの巨大さと臨場感を見事に演出した。

長い耳のようなものを持ち、ふわふわの毛に覆われているナナチ(TVシリーズ第1期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会
長い耳のようなものを持ち、ふわふわの毛に覆われているナナチ(TVシリーズ第1期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会

また凄惨でショッキングなシーンも多く、『劇場版総集編【後編】放浪する黄昏』はPG12、『劇場版 深き魂の黎明』はR15+に指定されている。そうしたシーンも「メイドインアビス」に不可欠な魅力であると信じ、視聴年齢規制がかかることも承知のうえで、躊躇なく描ききった制作陣による“度し難い”ほどのこだわりが、ファンの応援熱をさらに熱くさせた。

恐ろしく美しい、独創性にあふれたキャラクター造型

危険な原生生物、ナキカバネ(TVシリーズ第1期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会
危険な原生生物、ナキカバネ(TVシリーズ第1期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会

キャラクター造型も、非常に独創的で魅力にあふれている。原作コミックでは生物の危険度が星の数で示されていてわかりやすい。丸くてフワフワの生物ネリタンタンは★。狐のように目の吊り上がった顔がおぞましいナキカバネは★★★。ほかにも独創的な姿をした生物や成れ果てが数多く登場する。こうしたビジュアルを収録した公式アートブックも発売され人気を博している。また映画公開翌日からは、池袋にて「マンガ メイドインアビス展」が開催へ。わずか1枚の絵からでも世界観に没入できる、想像力をかきたてる「メイドインアビス」の作画は注目だ!

音楽でも彩るアニメ「メイドインアビス」の世界

第1期は、過酷な冒険に臨む希望を力強く歌ったOPテーマ「Deep in Abyss」(作詞:hotaru/作編曲:KanadeYUK)、友情や温かい気持ちを非常に子どもらしい歌声で歌ったEDテーマ「旅の左手、最果ての右手」(作詞・作曲・編曲:橋本由香利)。どちらもリコ役の富田美憂ら声優陣がボーカルを務め、冒険譚に相応しい楽曲で聴き応えがあった。

第2期のOPはシンガーソングライター安月名莉子が担当し、プリミティブなサウンドと躍動感あふれるリズムによるOPテーマ「かたち」が、新たな冒険の始まりを高らかに宣言。EDを「幼女戦記」や「Re:ゼロから始める異世界生活」などひと癖あるアニメ作品でお馴染みのMYTH & ROIDが担当し、EDテーマ「Endless Embrace」では、美しく幻想的なサウンドと歌声で傷ついた体と心を癒してくれた。

そしてウィーンでレコーディングされたオリジナル・サウンド・トラックは、「薬屋のひとりごと」も手掛ける作曲家のKevin Penkinが担当。壮大かつ神秘的なサウンドは作品にとって欠かせない一部だ。

人間の業を露わにする「アビス」の恐ろしさが露呈…TVアニメ第2期

深くダイブするごとに、あらわになっていく人間の業(3/4ページ) マンガ/大友しゅうま
深くダイブするごとに、あらわになっていく人間の業(3/4ページ) マンガ/大友しゅうま

ユアワースとなったプルシュカと共に旅を続けることとなったアニメ第2期では、深界六層にある成れ果ての村「イルぶる」を舞台に展開される。イルぶるは、リコたちの時代よりはるか昔にアビス深層を目指した調査隊である「ガンジャ隊」のメンバーが成れ果てとなって暮らしていた。ここでリコたちは、村を滅ぼそうとする“成れ果ての姫”と呼ばれるファプタと出会い、ガンジャ隊のリーダーであるワズキャン(CV: 平田広明)によるおぞましい行為により村が作られたこと、ファプタが生まれた経緯が明かされる。

さらに過酷を極める冒険…リコたちは奈落の底を目指して進んでいく!(4/4ページ) マンガ/大友しゅうま
さらに過酷を極める冒険…リコたちは奈落の底を目指して進んでいく!(4/4ページ) マンガ/大友しゅうま

村を滅ぼそうとするファプタ、村やリコをたち守ろうとするレグ。そこへ危険度★★★★★★のリュウザイがアビスの原生生物を引き連れ襲いかかり、激しいバトルは三つ巴の様相を呈する。この戦いは実にスピーディーかつスリリングで見応えがある一方、凄惨なシーンも多く出てくる。しかしこの戦いのさなか、ファプタはイルぶるの住人の心に触れ自身の価値に気づき、レグはかつてファプタと出会っていたことなど記憶が少し蘇っていく。

成れ果て村の住人、マアアさん(TVシリーズ第2期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会
成れ果て村の住人、マアアさん(TVシリーズ第2期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会

ボンドルド然り、倫理観を狂わせ冒険へと駆り立てるアビスと、人間の業の恐ろしさを痛感させられたアニメ第2期。巨大なカメのような形でお人好しのマジカジャ(CV: 後藤ヒロキ)、タコのような触手で食堂を営むムーギィ(CV: 斉藤貴美子)、そしてピンク色でプリッとしたお尻が愛らしいマアアさん(CV: 市ノ瀬加那)など、人間みを残したイルぶるの住民はみんなユーモアにあふれ憎めなさもあるだけに、彼らがたどることになる結末には、余計にやるせない気持ちにさせられる。

最新作『目覚める神秘』はどうなる?次なる冒険の行方に期待が高まる!

深界六層にいる「成れ果ての姫」ことファプタ(TVシリーズ第2期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会
深界六層にいる「成れ果ての姫」ことファプタ(TVシリーズ第2期より) [c]つくしあきひと・竹書房/劇場シリーズ「メイドインアビス」製作委員会

『劇場シリーズ【第一部】メイドインアビス 目覚める神秘』では、リコたちは深界七層にあるとされる「枢機の輪」を目指し冒険を進める。

新たなキャラクターとして、黒笛の探窟家クラヴァリ(CV:星野貴紀)、女性探窟家テパステ(CV:諸星すみれ)が登場し、新たな展開が幕を開ける。PVが公開されるやSNSでは、「予告編だけで泣ける」「どんな映像で描かれるか楽しみ」「鳥肌が立った。待ちきれない」など期待に胸を膨らませるコメントが世界中から殺到した。「奈落の底に答えはある!」とは、劇中たびたびリコが口にする言葉。抑えきれない冒険への渇望に押され、リコたちはさらなる謎に挑んでいく。

音楽も話題で、劇伴を担当するKevin Penkinが担当した主題歌「Chain of the Abyss」には、世界中で人気のバーチャルアーティストMori Calliopeがフィーチャリングで参加。Mori Calliopeは、YouTube登録者数265万人、Xフォロワー数155万人、動画総再生数9億超え(10月13日現在)を誇る。大阪・関⻄万博の開会式で歌唱も務めた経験を持ち、昨年は初の海外ソロライブをロサンゼルスのHollywood Palladiumで開催。今年発売された最新アルバム「DISASTERPIECE」はUS Billboard Artist100など海外のチャートにもランクインした。Kevin Penkinによる神秘的なサウンドに重なる、Mori Calliopeのヘヴィでスキルフルなラップ。世界が注目するアニメと世界的バーチャルアーティストのタッグにより、「メイドインアビス」の世界がさらに拡大すること間違いなしだ。

文/榑林史章

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ