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「えっ、それにしたの?」ほかの子は高そうなアイスなのに、息子だけ安いもの。だが、文句を言おうとしたら勘違いが発覚

  • 2026.10.20

息子だけが選んだ、小さなアイス

久しぶりに親戚が集まった日のことです。

親戚の家の居間には、朝から子どもたちの元気な声が響いていました。

いとこ同士の子どもたちも大勢集まり、小学生の息子も楽しそうにはしゃいでいます。

昼ごはんを食べ終えたころ、ソファでくつろいでいた親戚のおじさんが立ち上がりました。

「よし、みんなにアイスおごってやるぞ。買いに行くか!」

「やったー!」

子どもたちは大喜び。おじさんについて、近くのスーパーへ出かけていきました。

私は台所で親戚の女性たちと皿洗いをしながら、にぎやかな声を聞いていました。

しばらくすると、子どもたちが帰ってきました。

私も居間へ顔を出すと、みんな思い思いのアイスを手にしています。

大きなカップに入ったものや、チョコレートでたっぷり包まれたもの。どれも値段が高そうなアイスばかりです。

ところが、息子の手元を見て、私は思わず目を疑いました。

息子が持っていたのは、小さな棒つきのアイス。いつもスーパーで見かける、いちばん安い値札がついている商品だったのです。

「えっ、それにしたの?」

思わず聞いてみましたが、息子はアイスを食べるのに夢中で、返事もしません。

ほかの子たちはあんなに立派なアイスなのに、どうしてうちの子だけ……。

息子だけ安いものにされたのではないか。そんな考えが頭に浮かび、だんだん腹が立ってきました。

おじさんに話そうとした、そのとき

せっかくおごってもらったのだから、文句を言うのは失礼かもしれません。

それでも、みんなと同じように選ばせてほしかったという気持ちが消えませんでした。

私はエプロンを外し、ソファに座っているおじさんのほうへ歩き出しました。

どう切り出そうか迷っていた、そのときです。

後ろから、服のすそをくいっと引っ張られました。

「ママ、見て!」

振り返ると、息子が食べかけのアイスを持って、うれしそうに笑っていました。

「ぼく、いちばん好きなアイスにしたんだ!」

「え?好きなアイス?」

「うん!おじさんがね、もっと高いのにしなって言ってくれたけど、ぼく、これがよかったの!」

「……そうだったの?」

私は思わず足を止めました。

すると、ソファに座っていたおじさんも、苦笑いしながら口を開きました。

「そうなんだよ。何回も、もっと大きいのにしなって言ったんだけどな。どうしてもこれがいいって」

「だって、これがいちばんおいしいんだよ!」

息子は満足そうに、またアイスをなめ始めました。

私はすっかり言葉を失ってしまいました。

息子だけ安いアイスにされたのだと思い込んでいましたが、実際は本人がいちばん好きなものを選んでいただけだったのです。

勝手に腹を立てていた自分がおかしくなり、思わず笑ってしまいました。

「すみません。ごちそうさまでした」

私が頭を下げると、おじさんは笑いながら手を振ってくれました。

それ以来、親戚の集まりでアイスを買いに行くたびに、おじさんは息子にだけ、出かける前からこう聞いてくれます。

「いつものでいいか?」

息子の好みをすっかり覚えてくれたおじさん。そのやり取りを見るたびに、私はあの日の自分の早とちりを思い出すのです。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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