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【漫画】「おわびに、から揚げをよこせ」断った箸がないとレジで怒鳴る客。だが、私が指さした先を見て勢いが消えた

  • 2026.10.18
【漫画】「おわびに、から揚げをよこせ」断った箸がないとレジで怒鳴る客。だが、私が指さした先を見て勢いが消えた

お昼どきのレジで

男性は、持ってるからお箸もいらないと断りました

春の終わりに、住宅街のコンビニでレジのパートを始めました。

それから半年ほど経った11月の平日、お昼どきのことです。灰色のジャンパーを着た男性が、お弁当をカウンターに置いて腕を組みました。すぐ後ろには、次の女性のお客さんが並んでいます。

レシートも、温めも、袋も。聞くたびに「いらない」と短く返されます。お会計を済ませ、お箸は、と私が言いかけたところで、男性が声を上げました。

「いらない、持ってる!」

男性はお弁当をつかみ、そのまま店を出ていきました。

戻ってきた男性は、箸がない、聞かれてないと怒鳴りました

次の女性がカウンターへ進む前に、さっきの男性が、自動ドアを出たところで引き返してきました。お弁当を胸の前に抱えています。女性は眉をひそめて、足を止めました。

「おい、箸がないじゃないか!」

「箸なんか一言も聞かれてない!」

男性はおわびに、から揚げをよこせと言い出しました

男性はお弁当をカウンターに置き、また腕を組みました。

「おわびに、から揚げをよこせ。」

店で揚げている、から揚げのことです。あの、先ほど、と私が言いかけると、声がいっそう大きくなりました。

「客を嘘つき呼ばわりする気か!」

大声で怒鳴れば、店はおわびに何かつけて黙らせる。まるでそう考えているかのような態度でした。レジに立って半年の私は、後ろで待つ女性の前で、言葉が続きません。私は口を一文字に結び、うつむきました。

おわびをせびる大声

私は、せめてお箸だけでも今すぐ渡そうと決めました

せめて、お箸だけでもお渡ししよう。そう決めて顔を上げると、男性は腕を組んだまま、あごを突き出しました。

「から揚げは、まだか!」

「お箸を、今お出しします。」

本当に、すぐにお渡しするつもりでした。

身を乗り出した男性の胸ポケットに、木の箸箱がありました

男性は、箸より先にから揚げだ、とカウンターに両手をつき、身を乗り出しました。

そのとき、上着の胸ポケットから、茶色い木の箸箱がのぞいていることに気づきました。最初に「持ってる」と言っていたのは本当だったのです。自分の箸を持っているにもかかわらず、店の箸がないと怒鳴り、から揚げを要求していたことになります。

私は人さし指で、その胸もとを指さしました。

「胸ポケットに、お箸がございます。」

男性の目が、自分の胸もとへ落ちました。

男性は胸ポケットを押さえ、最後はうつむいて黙りました

「入ってたのを、忘れてただけだ!」

「店を出る時は、覚えていました。」

いらない、持ってる。そう言って店を出たのは、ついさっきです。

後ろで待つ女性の前で張り上げた大声は、先ほどの自分の発言と矛盾していました。

女性が黙って見つめるなか、男性はお弁当を手に取り、胸ポケットを押さえたまま、首をすくめてうつむきました。あれほど大きかった声は、もう出てきません。

やがて男性は、何も言わずに店を出ていきました。

私はから揚げを1つも渡すことなく、次の女性に向き直りました。

「お次のお客様、お待たせしました。」


※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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