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「パットはアバウトでOK」その理由は?安定したストロークのコツを解説

  • 2026.10.17

「定形なんてなくて、入ればなんでもOK!」と思っていたパットには、じつはきちんとした定形がある!この定形、アドレスやストロークが驚くほど安定するぞ!

安定させるにはアドレスが大事!この構え、どう思います?

  • バランスのよさを感じるね
  • ちょっとカカト体重でボールから遠いかな?
  • どっしり構えられているね
  • 肩、腰のラインもスクエアでGood?

「拇指球」や「センター」重心はニュートラルではない!

さきほどのアドレスの点数は、僕としては60点くらい。40点のマイナス要素は重心がズレているからです。ゴルフは重心のキープやコントロールが大事で、パットも例外ではありません。

重心をきちんとニュートラルな位置にセットすると、余計な動きをしなくなるだけでなく動いても安定する。それには、アドレスで重心をどこに置くかがとても重要なポイントになります。

しかし、多くのゴルファーは〝ニュートラル〞の位置を勘違いしているようです。「前後の重心位置は足裏の拇指球に体重をかける」。これはカカト体重は絶対にダメといわれることからの間違い。

左右は体の中心に決まっていると思われていますが、これも間違い。パットだけでなく、ショットでも基準となる〝重心位置の本当のニュートラル〞は、簡単に体感できますので、ぜひやってみてください(バランステスト参照)。

重心を正しいニュートラルポジションにセットすると、バランス力が飛躍的に上がることがすぐにわかりますが、それと同時に「安定させようとしてのどっしり」は、単なる「筋肉を緊張させているだけ」ということに気づきます。

これは「固める=安定」という意識からの勘違いなので要注意!リキんで構えているためスムーズに動けないし、ストロークも乱れてしまいます。

安定させるためのニュートラルがわかるバランステスト

「パットはアバウトでOK」その理由は?安定したストロークのコツを解説
【前後のバランスチェック】

体の正面で両手を組んだら、体重を拇指球にかけて真っすぐ立つ。この状態で手を真下に押してもらうと、弱い力でもバランスが崩れてしまう。踏んばろうとしても踏んばれない

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【左右のバランスチェック】

体の後ろでクラブを両手で持って地面と平行にする。真っすぐ立って左右均等に体重をかけた状態でクラブを真下に押してもらうと、これも弱い力でバランスが崩れてしまう

前後の正しい重心位置は足裏の真ん中!

足裏の真ん中に重心をセットすると強く押されても真っすぐ立っていられる。
「首のうしろに小さい自分が乗っているエレベーターがあり、それを真っすぐ下ろすイメージをもつと足裏の中心に重心がきますよ」(土手)

「足裏の真ん中、腰を左にスライド」で立ったらお尻を後ろに“抜く”イメージで前傾

「パットはアバウトでOK」その理由は?安定したストロークのコツを解説
重心位置がキープできても、背中を反る構えはNG。胸椎が回しにくくなってしまう(✕)

バランスが保てる正しい重心位置で立ったら、重心位置が変わらないように前傾してアドレスをとる。このときのポイントは“お尻”で「お尻を後ろに突き出すというよりも、骨盤を前傾させて“後ろに抜く”イメージ。感覚的にはカカト体重に感じるくらいでOKです」(土手)

肝臓があるぶん腰を少し左にスライドさせる!

左右均等にした重心位置でバランスが保てない理由は「肝臓」。肝臓は約3キロの重さがあり、体の右側に位置してい。腰を少し左にスライドさせて、左重心にするのがニュートラル。強い力でクラブを押してもバランスが崩れない

上体を支えやすいスタンス幅は〝肩幅〞がニュートラル

スタンス幅は、肩幅かやや内側がニュートラル。これは、下の図のように積み木を重ねた状態で説明するとわかりやすいでしょう。

両足が体の幅からはみ出ると、アドレスやストローク中に外側に摩擦が生じるため、滑るなど安定性を下げる原因が起こります。

ただし、少し広めや狭めにしたほうが、前出の正しい重心位置をキープしながら前傾しやすい、ストロークもスムーズになるという人もいると思います。そこは好みにアレンジしてOKです。

土台となる積み木は垂直に立てて、立てた積み木の幅からはみ出さないように積んだほうが安定する(○)。両足と上体の関係性はこれと同じ。土台を斜めにすると、外側に摩擦が生じるので不安定になってしまう(×)

体が硬い人は広めでもOK

前傾姿勢は骨盤を下に傾けて作ってほしいが、体が硬くて傾けられない人はスタンス幅を広めにしてもOK。骨盤を傾けやすくなる

手元が近すぎる狭すぎはNG

スタンス幅が狭すぎて骨盤が前傾しない構えはNG。懐が狭くなり、手を通すスペースが窮屈になるので振りにくくなってしまう

ボール位置は“左眼の真下”がニュートラル

「パットはアバウトでOK」その理由は?安定したストロークのコツを解説
眼の真下にすればボールとの距離も決まる

ボール位置は左眼の真下にセットします。やや左寄りにするのはヘッドの入り方によるところで、真ん中や左寄りは入射角がきつくなりすぎて転がりが悪くなるからです。

さらに、アドレス時のラインの見え方にも強く影響します。つねに同じように傾斜やラインを見るためには、眼とボールとターゲットを結んだ三角形の平面を傾けないことが大切なので、眼の真下がニュートラルになるのです。

前傾して左眼から真下に落とした位置がボール位置。すると、ボールと体との距離も自然に決まってくる

眼とボールとターゲットを結んだ三角形の平面を傾けない

三角形の平面上に3点が一直線上に重なるようにする(○)。目がボールの手前や奥に来て、三角形の平面が傾いたり、平面を横から見てしまうと錯覚が起こって見た目の違和感やズレが生じる(×)

角度のきつい五角形はדヒジを軽く曲げる”がニュートラル

パターは吊って構えるのがベストです。そのため、両腕で五角形を作ることが推奨されていますが、ヒジを曲げた角度がきつすぎる五角形はよくありません。僕はショットでもパットでもワキやヒジはきつく締めすぎず、ゆとりをもたせることをオススメします。

そのゆとりの度合を決める要素のひとつは、肩甲骨の動かしやすさです。両ヒジを突っぱりすぎても(×)、曲げすぎても(×)肩甲骨を大きく動かせません。

ストロークは胸椎の回旋がメインの動きとなるが、これを手助けするのが肩甲骨。パターを振ってみて肩甲骨の可動域が広くなるヒジのアングルを見つけよう

せっかく作った正しい構えを崩さないアドレスに合ったパターを使う

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安定性の上がる重心位置をキープしながら作ったアドレスが1ミリも崩れず、その構えにピッタリ合うのが最適なパターになる

安定する重心位置のアドレスが作れたら、パターはその構えに合ったものを選ぶか、構えに合うようにチューンナップしてください。パターに合わせて構えるのは絶対にNG。

重心をズラさない構えによって、前傾の深さや手の位置、ボールとの距離が決まりましたが、これによって適正なパターの長さやライ角も自然に決まったのです。ストロークのプレーンもシャフトの傾きに合わせて振るだけです。

アップライトかフラットがいいかもわかれますが、それぞれにデメリットがあることを知っていれば、自分はどうすればいいかを結論づけることができますし、軌道もまたその中間のニュートラルがいいということがわかります。

✕アップライトすぎる軌道はヘッドが上下にズレやすい

アップライト軌道は縦振りになるので、ヘッドが上下に動く範囲が広がる。すると、入射角が鋭角や鈍角になる可能性が出てくるため、打点が上下にズレるミスが起こる

✕フラットすぎる軌道はヘッドが左右にズレやすい

フラット軌道は横振りになるので、ヘッドが横方向にズレる可能性が高まる。結果的に軌道が左右にズレてしまうため方向性が悪くなる

〇アップライトとフラットの中間がもっともズレにくい

アップライトすぎず、フラットすぎずのストロークプレーンは、上下にも左右にも軌道がズレにくくなる汎用性がある

どんな握り方でもグリップの裏から表側に力をかけて握るのがお約束

「パットはアバウトでOK」その理由は?安定したストロークのコツを解説
パターを吊った状態からトゥを持ち上げるように力をかけてからソールすると、ストロークの再現性を高められるトゥを持ち上げるときの力のかけ方は、グリップの裏から表側に向けるのがポイント。ストロークもこの力のかけ方をキープしながら行おう

グリップは順手でも逆手でも好みの握り方でOKですが、重力の影響とグリップにかける力を上手に組み合わせて握ってください。パターは地面へ垂直に垂らした状態が、もっとも再現性の高い振り子運動をします。

パターを吊って構えるのがいいのもこれが理由ですね。しかし、このままではパターの形状なりの構えやストロークができません。そこで、パターを垂らした状態からトゥ側を持ち上げるように起こしてからソールしてください。

このとき、トゥを起こすのにグリップの裏から表側にかけて力をかけるのが大きなポイント。グリップを吊った状態に近い力のかけ方で握れます。

また、トゥの起こす度合はヘッド形状にもよります。グリップエンドをつまんでパターを吊ると、トゥ・ヒールバランスのブレード型のほうがフェースバランスのマレット型よりもトゥ側が下がります。

そのため、トゥを起こすのにはブレード型のほうが強い力が必要となり、シャフトの傾きもフラットになります。フラット気味の軌道になるのは、フェースの開閉を使ってイン・トゥ・インで振りたいブレード型には合っているので、理にかなった違いだと思います。

トゥ・ヒールバランスのブレード型(左)のほうがトゥ側が重く下がる。持ち上げる力が大きくかかるので、構えはフラット気味になる。フェースバランスのマレット型は、ヘッドを真っすぐ動かしやすいアップライト気味になる

グリップを下に押し付けるように、表から裏側に力をかける握り方は×。また、地面にヘッドを押し付けて体を支えるような構えも×。安定する重心位置が変わってしまう

いかがでしたか? ぜひ、レッスンを参考にして練習をしてみてください。

レッスン=土手 陸
●どて・たいら/ 1991年生まれ、広島県出身。24歳でゴルフをはじめ、京都の「スイングファクトリー」の店長を経て、現在は「ゴルフギアベースD-UP」の代表や、2月からは「東京ゴルフスタジオ」のスタッフとして活動。研究熱心でスイングとギアに深い造詣をもち、レッスンとクラフトマンの両面から上達させる指導に定評がある。

構成=野中真一
写真=高橋淳司
協力=東京ゴルフスタジオ

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