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「ちゃんと並べばいいのに」スーパーのレジで口論する女性たち。呆れて眺めていた私が足元を見て赤面した理由

  • 2026.10.17

レジ前で始まった言い合い

夕方、仕事帰りにスーパーへ寄ったときのことです。

レジの周辺は買い物客で混み合っていました。

私はお菓子売り場の通路を抜けたところで立ち止まりました。

前方には会計を待っているような人たちの背中が見えます。

私はその後ろに並んだつもりで、カゴを抱えて待っていました。

ところが、なかなか順番が回ってきません。

夕方だから仕方ないかと思っていると、レジのほうから女性の声が聞こえてきました。

「ちょっと、みんな並んでいるんですけど」

見ると、年上らしい女性の前に、私と同じくらいの年の女性が入ったようでした。

声をかけられた女性は驚いた顔で振り返ります。

「えっ?私、ここに並んでいたつもりだったんですけど……」

「でも、私はずっと前から待っていたんですよ」

「私だって、ちゃんと待っていたんです」

ふたりとも自分が先だと思っているようで、話は平行線です。

声が少しずつ大きくなり、周囲のお客さんも気まずそうにしています。

私は少し離れた通路から、その様子を眺めていました。

正直、少しあきれていました。

どちらかが譲れば済む話なのに。私だって、黙って順番を待っているんだから。

店員さんが指さした床の矢印

そこへ、エプロン姿の若い女性店員さんがやってきました。

「すみません。お会計の列は、こちらの矢印からお願いします」

店員さんは床の表示を指さし、ふたりに正しい並び方を案内しました。

「あ、そうだったんですね。すみません」

前に入った女性が答えると、もうひとりの女性も「あら、そうなのね」とうなずきました。

どうやら、ふたりとも列の並び方を勘違いしていたようです。

先ほどまでの言い合いが嘘のように収まり、私は内心ほっとしました。

そのときです。

何気なく自分の足元を見ると、床に矢印の表示が貼られていることに気づきました。

「……あれ?」

矢印は、私が立っている通路とは反対側を指しています。

その先には、店員さんが案内した会計待ちの列がありました。

私は思わず、周囲を見回しました。

そこでようやく気づいたのです。

私が並んでいるつもりだった場所は、そもそもレジの列ではありませんでした。

前に見えていた人たちを列の続きだと思い込んで、私はひとり、違う場所で待っていたのです。

いちばん勘違いしていたのは私だった

呆然としていると、店員さんが私のほうを向きました。

「お客さまも、よろしければこちらからどうぞ」

その声につられて、先ほど言い合っていた女性ふたりもこちらを見ています。

「あっ、はい。ありがとうございます…」

私は慌ててカゴを持ち直し、教えてもらった列の最後尾へ向かいました。

顔がじわじわと熱くなります。

さっきまで、ふたりに対して「ちゃんと並べばいいのに」と思っていた自分が恥ずかしくなりました。

だって、いちばん並び方を理解していなかったのは私だったのですから。

ようやく会計を終えて店を出ると、さっきの出来事が頭に浮かびました。

あんなに偉そうなことを考えていたのに、私は誰の後ろにも並べていなかったなんて。

そう思った瞬間、こらえきれずに笑ってしまいました。

駐車場で通りかかった人が振り返り、慌てて口元を押さえます。それでも、しばらく笑いは収まりませんでした。

あの日以来、スーパーでレジに並ぶときは、まず床の矢印を確認するようになりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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