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「どうせ余るんだから、トレーごとちょうだい」ホテルの朝食でプリンを独り占めしようとした男性に、スタッフが返した一言

  • 2026.10.17

隣の席から何度も立つ男性

家族4人で、朝食バイキング付きのホテルに泊まったときのことです。

小学生の息子は、デザートのプリンを何よりも楽しみにしていました。朝食を食べながらも、何度かデザートのコーナーを気にしています。

そのとき、隣のテーブルにひとりの男性が座っていました。

男性は料理を少し食べると、デザートのコーナーへ向かい、プリンを持って戻ってきました。

食べ終わると、また取りに行きます。

そんなことを繰り返し、男性のテーブルには空の容器がいくつも並んでいました。

「ママ、そろそろプリン取ってきていい?」

息子にせがまれ、一緒にデザートのコーナーへ向かいました。

ところが、そこには先ほどの男性がいました。

男性は台に残っていたプリンを、自分のトレーに次々とのせています。

息子は男性のうしろに並び、私はそのうしろに立ちました。しかし、男性が最後のひとつを取ると、プリンはなくなってしまいました。

「あ……なくなっちゃった」

息子が残念そうにつぶやいた、そのときです。

男性が振り返り、息子のほうを見ました。

「食べ放題だから気にするな」

そう言って、たくさんのプリンをのせたトレーを持ち、席へ戻っていきました。

息子はがっかりした様子で、しばらく空になった台を見つめていました。

「また補充されるかもしれないから、少し待ってみようか」

そう声をかけ、私たちも席へ戻りました。

補充のトレーに伸びた男性の手

しばらくすると、若い女性スタッフが補充用のプリンをのせたトレーを持って、デザートのコーナーに現れました。

それに気づいた隣の男性は、再び席を立ちました。

先ほどもたくさん取っていたのに、またプリンを取りに行くようです。

息子も急いで向かい、男性のうしろに並びました。私も息子のうしろにつき、さらにほかの家族の子どもたちも並び始めました。

スタッフがプリンを台に並べようとした、その瞬間です。

男性がトレーに手を伸ばしました。

「どうせ余るんだから、トレーごとちょうだい」

思わず耳を疑いました。

すぐうしろには、プリンを楽しみに待っている子どもたちが並んでいます。

息子も不安そうに私の手を握りました。

すると、スタッフはトレーを渡さず、落ち着いた声で答えました。

「申し訳ございません。トレーごとはお渡しできないんです」

「え?いや、食べ放題でしょ?」

男性は納得できない様子です。

スタッフは表情を変えず、続けました。

「はい。ただ、ほかのお客様もお待ちですので、順番にお願いできますか?」

そう言って、プリンのトレーを台に置きました。

男性はうしろの列をちらりと振り返ります。

そこには、順番を待つ息子やほかの子どもたちがいました。

「……じゃあ、これでいいよ」

男性は小さな声でそう言い、プリンをひとつ取ると、そのまま席へ戻っていきました。

スタッフは息子に笑顔を向けました。

「お待たせしました。どうぞ」

息子はうれしそうにプリンをひとつ取りました。

「ママ、やっと取れた!」

その笑顔を見て、私もほっとしました。

うしろに並んでいた子どもたちも、順番にプリンを取っていきます。

食べ放題だからといって、周りの人のことを考えなくていいわけではありません。

あのとき、声を荒らげずにきちんと対応してくれたスタッフの姿が、今でも印象に残っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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