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「俺じゃないよ〜」貯金箱のお金が消えても否定した父。翌朝、母が父の財布から取り出した千円札を見て笑顔が消えた

  • 2026.10.17

軽くなったぶたの貯金箱

小学生のころ、私はお小遣いをもらうたびに、ぶたの貯金箱に入れていました。

ときどき貯金箱を振って、中から聞こえる音を楽しむのが習慣でした。少しずつお金がたまっていくのが、うれしかったのです。

ところが、ある時から妙に軽く感じるようになりました。

「あれ? もっと入ってたはずなのに…」

中をのぞいてみると、入れたはずのお札が見当たりません。それも一度ではなく、何度も続いたのです。

不安になった私は、ある夜、居間で洗濯物をたたんでいた母に相談しました。

「お母さん、貯金箱のお金がなくなってるの。何回もだよ」

母は手を止め、驚いた顔で私を見ました。

「えっ、本当に?実はね、お母さんのお財布からもお金がなくなってるの」

母の財布からは、寝ている間にお金がなくなることが続いていたそうです。

母は立ち上がると、寝室で寝転がっていた父のところへ向かいました。私も貯金箱を抱えて、そのあとを追いました。

「ねえ、私の財布からお金取った?この子の貯金箱からもなくなってるのよ」

父は私たちを見ると、へらへらと笑いました。

「俺じゃないよ〜。何言ってんの?」

「じゃあ、どうしてお金がなくなるの?」

「知らないって。俺じゃないって言ってるだろ」

母がさらに問い詰めると、父は面倒くさそうに体を起こしました。

「証拠でもあるのかよ。人を泥棒扱いするな」

「でも、この子のお札までなくなってるのよ!」

「子どもの勘違いだろ。使ったのを忘れてるんじゃないの?」

父は私のほうを見ながら、そう言い放ちました。

「使ってないもん!」

思わず言い返しましたが、父は聞く耳を持ちません。

母も私も父を疑っていましたが、はっきりした証拠はありませんでした。

結局、父は話を打ち切るように布団にもぐってしまいました。

父の財布から出てきた千円札

その夜遅く、母は自分の財布から千円札を取り出し、端に鉛筆で小さな印をつけました。

そばで見ていた私に、母は唇に指を当てて合図すると、財布をいつもの場所に戻しました。

そして翌朝。

家族で朝ごはんを食べていると、母が突然、父に声をかけました。

「ねえ、あなたの財布、ちょっと見せて」

「は?なんでだよ。まだ疑ってんのか?」

「いいから、ちょっと見せて」

父は不機嫌そうな顔をしながらも、しぶしぶ財布を開きました。

母はそこから千円札を一枚取り出し、端を指さしました。

「これ、見て」

そこには、昨夜母がつけた小さな印がありました。

「この印、昨日の夜、私がつけたの。私の財布に入ってたお札よ」

「……え?」

父はお札を見つめたまま、動かなくなりました。

「昨日、俺じゃないって言ったよね?」

母にそう聞かれても、父は何も答えません。

さっきまでの強気な態度がうそのようでした。

母は続けました。

「この子の貯金箱から取った分も、ちゃんと返して。毎月、あなたのお小遣いからね」

父はしばらく黙っていましたが、やがて小さな声で答えました。

「……はい」

それから父は、毎月自分のお小遣いから私の貯金箱にお金を入れることになりました。

お金を入れるとき、父は決まって私と目を合わせませんでした。

私は毎月、貯金箱を振って、少しずつ重くなっていく音を確かめました。

あの朝、母が千円札の端を指さした瞬間の父の顔は、今でも忘れられません。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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