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【六本木】サントリー美術館「逸翁美術館コレクション 蕪村・呉春と茶の湯の名品」&不室屋カフェコラボスイーツ

  • 2026.10.16

美を分かち合う―逸翁美術館の名品が一堂に

サントリー美術館で開催中の「逸翁美術館コレクション 蕪村・呉春と茶の湯の名品」[2026年9月16日(水)~11月8日(日)]を見て来ました。

逸翁美術館は、阪急東宝グループ(現・阪急阪神東宝グループ)の創業者で、日本を代表する実業家・小林一三(こばやしいちぞう)が蒐集した約5,500件のコレクションを所蔵する美術館です。美術館の名称は小林一三の雅号「逸翁(いつおう)」から名付けられ、昭和32年(1957)大阪・池田市に設立されたのが始まりです。

「人々と美を分かち合う」という一三の美に対する姿勢が感じられるコレクションは古美術から近世、近代美術まで多岐にわたります。本展はその中からよりすぐりの名品が展示される展覧会です。

※文中で記載のないものは逸翁美術館蔵です。
※展示室内は撮影可能なエリア、作品のみ撮影が出来ます。(フラッシュ、三脚、自撮棒は禁止。撮影には周りのお客様へのご配慮をお願いします。)

出典:リビング東京Web

3階総合受付エレベーター前撮影可能スポット サントリー美術館

逸翁の夢「一都市一美術館」構想の理想を受け継ぐ逸翁美術館

小林一三は、鉄道会社直営の百貨店を世界で初めて駅直結で開店した実業家です。鉄道沿線の宅地開発や、野球場や動物園などの集客施設を作り、宝塚歌劇を創設し沿線地域を発展させました。そして東京宝塚劇場、東宝映画などを設立し阪急東宝グループが形成されました。
一方で文芸や美術を楽しみ、茶を嗜む茶人としても知られていました。60代の頃の欧米視察をきっかけに「一都市一美術館」構想を提唱。逸翁の急逝により生前は実現しませんでしたが、その志は逸翁美術館のコレクションに受け継がれています。

本展は第1章 古筆と経巻、第2章 中世・近世の絵画と工芸、第3章 蕪村と呉春 近世諸派の絵画、第4章 逸翁の茶道具、第5章 近代芸術家と逸翁、第6章 明治・大正・昭和 逸翁・小林一三の生涯の6つの構成で逸翁美術館の名品を辿ります。

逸翁の理想の美術館像をイメージさせるコレクション、重要文化財《白梅図屏風》も

逸翁美術館コレクションの平安・鎌倉時代の古筆・経巻類や中世・近世の絵画と工芸は重要文化財も含まれる名品ぞろい。
重要文化財《豊臣秀吉画像》(狩野光信 一幅 桃山時代・16世紀 前期展示のため終了)はよく知られている秀吉の姿が描かれていますが、後に「豊国大明神画像」の元となった貴重な画稿だそうです。「これが一番よく似ている」の一文が記されている中世肖像画の傑作。ぜひ会場でご覧ください。

コレクションの中核をなすのは与謝蕪村(よさぶそん)、呉春(ごしゅん)を中心とした江戸時代の絵画です。
重要文化財《奥の細道画巻》(与謝蕪村 二巻のうち 安永8年(1779) 期間中、巻替えをしながら全期展示)や、呉春の師・蕪村の辞世の句「白梅に明くる夜ばかりとなりにけり」を思い起こさせる名作、重要文化財《白梅図屏風》(呉春 六曲一双 江戸時代・18世紀 通期展示)は必見です。

逸翁の茶道具、近代芸術家の作品や西洋の陶磁器を茶道具に

逸翁は、過去の伝統にとらわれず近代の芸術家の作品や、西洋の陶磁器なども茶道具に取り入れて茶会を催していました。
特に画家の鈴木華邨(すずきかそん)と漆工芸の三砂良哉(みさごりょうさい)の作品は逸翁の好みに合っていたようで、逸翁美術館には多数のコレクションが所蔵されているそうです。

平蒔絵であらわされた楽譜、《黒地歌劇雛祭楽譜蒔絵棗 逸翁好》、《朱地君が代楽譜蒔絵棗 愈好斎好》

棗の身と蓋の合わせ部分に楽譜が金の平蒔絵であらわされた意匠。三砂良哉の作です。
《黒地歌劇雛祭楽譜蒔絵棗 逸翁好》は、昭和8年の宝塚歌劇20周年を記念して催された茶会で用いられたもので、一三自作の宝塚歌劇「雛祭」の劇中歌「色づくし」から採られた楽譜が表されています。
五線譜にト音記号、フラット記号、拍子を表す8/6、メロディーの音符が描かれたこだわりの意匠でしたが、茶会の客には通じにくかったようで残念に思ったとのことです。

「君が代」の譜面が表された《朱地君が代楽譜蒔絵棗 愈好斎好》。武者小路千家官休庵第12世家元・愈好斎好(ゆこうさいごのみ)とされている棗です。

出典:リビング東京Web

手前《黒地歌劇雛祭楽譜蒔絵棗 逸翁好》 三砂良哉 一合 昭和8年(1933)、奥《朱地君が代楽譜蒔絵棗 愈好斎好》 三砂良哉 一合 昭和時代・20世紀、どちらも逸翁美術館蔵 通期展示

逸翁の審美眼に叶う多彩な西洋陶磁器、《彩磁マンドリン形花入》、《緑地白貼人物文鉢(水指)》

逸翁の茶道具で目を引くのは、西洋に外遊した際に審美眼に叶った西洋陶磁のうつわです。
ドイツ マイセンの《彩磁マンドリン形花入》や、イギリス ウェッジウッドの《緑地白貼人物文鉢(水指)》、この他にもフランス セーヴルの金襴手写や、イタリア ヴェネチアのガラス器など多彩なうつわが茶会に用いられたようです。

出典:リビング東京Web

《彩磁マンドリン形花入》ドイツ マイセン 一口 19世紀、《緑地白貼人物文鉢(水指)》イギリス ウェッジウッド 一口 20世紀、どちらも逸翁美術館蔵 通期展示

逸翁美術館とサントリー美術館

「人々と美を分かち合う」という逸翁の美に対する姿勢は、「生活の中の美」をテーマとするサントリー美術館とも繋がりそうです。

一三の次女・春子がサントリーの創業者・鳥井信次郎の長男・吉太郎と結婚した縁で繋がった小林家と鳥井家の両家の結びつきは、2つの美術館を親戚のような関係に。
第6章 明治・大正・昭和 逸翁・小林一三の生涯の展示では「藝又藝」他、一三の人柄や芸に対する考え方が伝わる書が展示されていました。左から2点目の「清・正・美」扇面(小林一三 一幅 昭和時代 20世紀 逸翁美術館蔵)は、宝塚歌劇の精神を象徴する言葉「清く、正しく、美しく」の漢字三文字を書した一三自筆の扇面で特別な配りものだったとされるものです。

サントリー美術館の「逸翁美術館コレクション 蕪村・呉春と茶の湯の名品」は11月8日(日)まで。
是非お出かけください。

出典:リビング東京Web

第6章 明治・大正・昭和 逸翁・小林一三の生涯 展示風景 左「藝又藝」 小林一三 一面 昭和27年(1952) 逸翁美術館蔵 通期展示

小中学生向け「わくわくわーくしーと」 親子で美術館体験

作品をよく見ることを楽しんでいただくための小中学生向け鑑賞支援ツール「わくわくわーくしーと」。 例えば「逸翁美術館コレクション 蕪村・呉春と茶の湯の名品」のシートを開くと、展示されている作品の鑑賞の手引きとなる言葉がわかりやすく記されています。
親子で楽しみながら作品について学べる鑑賞支援ツールです。※数に限りがあります。

出典:リビング東京Web

小中学生向け鑑賞支援ツール「わくわくわーくしーと」

ミュージアムグッズ

ミュージアムグッズは、一三の故郷である山梨県側から見た富士山を描いた《春景富士図》にちなんで、「手塩皿 輪花皿 赤絵富士山図」(1枚×1‚584円)2枚を購入。
輪花皿は縁が花びらのような形のカワイイ小皿です。

※在庫はご確認ください。価格は全て税込みです。

出典:リビング東京Web

ミュージアムグッズ サントリー美術館

出典:リビング東京Web

第5章 展示風景

不室屋カフェで展覧会限定メニュー!

不室屋カフェでは展覧会にちなんだ限定メニュー「御抹茶と麩菓子のひととき」(2,550円)をいただきました。

不室屋伝統の「生麩まんじゅう」、栗の甘露煮とくるみの香ばしさをこしあんで挟んだ「ふ最中」、カリっとした「おやつ麩」の三種類の味と食感を楽しめるメニューです。
逸翁美術館コレクションの名品を振り返りながらいただく御濃茶「松風昔」と麩菓子でお茶会に呼ばれた気分を味わえました。

出典:リビング東京Web

不室屋カフェ 「御抹茶と麩菓子のひととき」

〇サントリー美術館
URL:https://www.suntory.co.jp/sma/
住所:〒107-8643 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
TEL:03-3479-8600
※10:00〜11:00は「GALLERIA (ガレリア)」の1F入口から入館できます。

〇逸翁美術館コレクション 蕪村・呉春と茶の湯の名品
会期:2026年9月16日(水)~11月8日(日)
※作品保護のため、会期中展示替を行います。
開館時間:10:00~18:00(金曜日は10:00~20:00)
※11月7日(土)は20時まで開館
※10月31日(土)は六本木アートナイトのため21時まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
※開館時間は変更の場合があります
休館日:火曜日、但し11月3日は18時まで開館
入館料:(当日):一般 ¥1,700、大学生 ¥1,200、高校生 ¥1,000
※中学生以下無料 ※障害者手帳をお持ちの方は、ご本人と介助の方1名様のみ無料
※100円割引
・あとろ割:国立新美術館、森美術館の企画展チケット提示
・20名様以上の団体
※300円割引
・記念カード“感謝のしるし”提示
※他の割引との併用はできません
※最新情報はウェブサイトでご確認ください。
※展示室内は撮影禁止です。撮影可能エリアのみ撮影が出来ます。フラッシュ、三脚、自撮棒は禁止。撮影には周りのお客様へのご配慮をお願いします。
※画像の無断転載・転用は禁止です。

*ミュージアムショップ
営業時間:10:30~18:00
※火曜日・展示替期間は11:00~18:00
※展覧会会期中の金曜日は20:00まで営業
定休日:展示替期間中の火曜日、年末年始

○不室屋カフェ
営業時間:11:00~18:00
※展覧会会期中の金曜日は20:00まで営業、ラストオーダーは閉店30分前
定休日:展覧会会期中の休館日、展示替期間中の月曜日・火曜日、年末年始

※記事に掲載した内容は公開日時点または取材時の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください

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