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「地図だと、もう着いてるはずなんです」ホテルが見つからず途方に暮れた私。だが、地元の男性の一言で発覚した恥ずかしい勘違い

  • 2026.10.16

駅から数分のホテルが見つからない

数年前の夏、20代だった私は、初めてひとりで大都会へ旅行に出かけました。

予約したホテルは、駅から歩いて数分の場所にあります。荷物を預けたらすぐに観光へ出ようと、楽しみにしていました。

ところが夕方、駅を出たところで早くも迷ってしまったのです。

駅前には大勢の人が行き交い、背の高い建物がずらりと並んでいました。

どちらを向いても似たような景色で、自分がどこにいるのか分からなくなってしまいました。

私はキャリーケースを引きながら、携帯電話の地図を開きました。

画面を見ると、現在地はホテルのすぐ近くです。

「あれ、もうこの辺のはずなんだけど…」

地図を頼りに角を曲がってみましたが、ホテルらしい建物は見つかりません。

少し先まで歩いて引き返し、別の道へ進んでみても、結局また駅前に戻ってしまいます。

そんなことを何度も繰り返しているうちに、すっかり疲れてしまいました。

夏の暑さで汗が流れ、キャリーケースを引く手にも力が入ります。

「ええ…なんで見つからないの?」

もう一度地図を拡大すると、現在地の印とホテルの印が、ほとんど重なっていました。

それなのに、顔を上げてもホテルの看板が見当たりません。

「もしかして、この地図がおかしいのかな…」

そうつぶやきながら、私は携帯電話の画面をじっと見つめていました。

通りすがりの男性が教えてくれた場所

そのとき、通りかかった60代くらいの男性と目が合いました。

男性は私の様子を見て足を止め、声をかけてくれました。

「何か困ってる?俺、地元の人間だよ」

少しぶっきらぼうな話し方でしたが、困っていた私にはありがたい声でした。

「あの、ホテルを探してるんですけど、どうしても見つからなくて…」

私は携帯電話の画面を男性に見せました。

「地図だと、もう着いてるはずなんです。でも、どこにもなくて。何周もしてるんです」

男性は画面をちらっと見ると、私の顔を見て、背後をあごで示しました。

「あんたの後ろ。そこだよ」

「……えっ?」

振り返った私は、その場で固まりました。

目の前にガラスの扉があり、その上には、私が予約したホテルの名前がはっきりと書かれていたのです。

「うそ……ここ!?」

私はホテルの入口に背中を向けたまま、ずっと地図を見ていたのでした。

顔が一気に熱くなりました。

「す、すみません!ありがとうございます!」

慌てて頭を下げると、男性は何も言わず、にこっと笑って親指を立てました。

そして、そのまま人混みの中へ歩いていきました。

私はもう一度ホテルの看板を見上げ、思わず苦笑いしてしまいました。

地図が間違っていたわけではありません。目の前の画面ばかり気にして、肝心の周りを見ていなかったのです。

あのとき声をかけてくれた男性の親切と、振り返った瞬間の恥ずかしさは、今でも忘れられません。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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