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「使うなら先に言ってよ!」母に怒った高校生の私。年月がたち、娘の通帳を開いて気づいた皮肉な事実

  • 2026.10.16

貯めていたはずのお年玉が消えていた

小学生のころから、私はお年玉のほとんどを貯金していました。

母からは、いつも「将来のために貯金しておきなさい」と言われていました。

欲しいものがあっても我慢して、少しずつ貯めていたのです。

高校生になり、初めてアルバイトをすることになりました。

給料の振込先に使おうと思い、ある休日の昼、居間にいた母に通帳を見せてもらいました。

ところが、楽しみにしながら通帳を開いた私は、思わず目を疑いました。

何年も貯めてきたはずのお年玉が、ほとんど残っていなかったのです。

「えっ……お母さん、これ何?私のお年玉、どこに行ったの?」

慌てて聞くと、母は湯のみを置いて、あっさり答えました。

「ああ、塾の費用に使ったのよ」

「えっ、勝手に使ったの?ずっと貯金しろって言ってたじゃん!」

「だから、将来のために使ったんでしょ。お母さんが自分のことに使ったわけじゃないんだから」

「そういうことじゃないよ!使うなら先に言ってよ!」

母は「将来のためってそういうことよ」と言いましたが、私はどうしても納得できませんでした。

使ってほしくなかったというより、何も知らされていなかったことが悔しかったのです。

その日は腹が立って、母と口をききませんでした。

そして、自分に子どもができたら、お年玉には絶対に手をつけないと心に決めたのです。

娘の通帳に並んでいた引き落とし

それから時がたち、私にも娘が生まれました。

娘のお年玉は、娘名義の口座にきちんと入れてきました。

母の話になるたびに「私はお母さんとは違うから」と口にし、夫にも何度もその話をしていました。

ところが、娘が中学生になった冬のある夜、思いがけないことが起きました。

居間にいた娘が、ふいに言ったのです。

「ねえ、お母さん。私のお年玉の通帳って見せてもらえる?友だちが見せてもらったんだって」

その言葉を聞いた瞬間、胸がどきりとしました。

実は、娘の塾の費用を、その口座から引き落とすようにしていたのです。

娘名義の口座だからちょうどいいと、深く考えずに手続きをしていました。

私は引き出しから通帳を出して、娘に見せました。

娘はページをめくり、引き落としの記録が並んでいるところで手を止めました。

「あれ?これ、何のお金?」

「ああ、それは……あなたの塾の費用よ」

「えっ、私のお年玉から払ってたの?」

「そうだけど……ほら、塾はあなたの将来のためでしょ?」

言った瞬間、私ははっとしました。

娘は少しの間、私の顔を見つめていました。そして腕を組み、口元に皮肉っぽい笑みを浮かべたのです。

「ああ、将来のためって、そういうことね」

その言葉に、私は何も言い返せませんでした。

かつて母に言われたことと、まったく同じでした。

あれほど嫌だったことを、今度は自分が娘にしていたのです。

その夜、母に電話でこの話をすると、母は大笑いしました。

「あはは!やっと分かった?」

「分かったけどさ…あの子、怒らないで皮肉っぽく笑ったのよ。私よりずっと大人だわ」

「あなたなんて、あの日ずっと口きいてくれなかったものねえ」

母にそう言われ、当時の自分を思い出して、私もつい笑ってしまいました。

ただ、娘が怒らなかったからといって、それでいいわけではありません。

塾の費用に使った理由は説明できても、娘に何も相談しなかったことは別の問題です。

電話の向こうで笑う母の声を聞きながら、私は高校生のころの自分の気持ちを、もう一度思い出していました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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