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【漫画】「部屋の張り替え代、追加で払って」写真もないのにと笑い、壁の線を私のせいにする大家。線の続きを見て白旗

  • 2026.10.16
【漫画】「部屋の張り替え代、追加で払って」写真もないのにと笑い、壁の線を私のせいにする大家。線の続きを見て白旗

退去当日の立ち会い

大家さんは、壁の灰色の線を私のせいだと言いました

10月の終わり、荷物を運び出したアパートの部屋は、いつもより広く見えました。

転勤が決まり、3年暮らしたこの部屋を、今日で引き払います。

室内には、入居時から備え付けられていた大きな食器棚だけが残っていました。

退去の立ち会いに来たのは、隣の家に住む大家さん。

部屋に入るなり、奥の壁の、ちょうどへそくらいの高さを横に走る灰色の線を指さしました。

「この線、あなたでしょ。」

「隅まで張り替えて、真っ白だったの。」

大家さんは、張り替え代を追加で払うよう迫りました

大家さんは腕を組み、あごを上げました。

「部屋の張り替え代、追加で払って。」

壁の線を理由に部屋じゅうの壁紙を張り替えると言い、その費用は敷金だけでは足りないそうです。

しかし、この線は入居したときからありました。最初は気になりましたが、生活に支障がなかったため、そのままにしていたのです。

そう説明しようとすると、大家さんは鼻で笑い、冷ややかに言いました。

「写真もないのに?」

確かに、入居当時の写真は撮っていません。どうすれば信じてもらえるのか、私は困ってしまいました。

3年前の入居の日、大家さんは棚を動かさないよう念を押しました

そのとき、3年前の入居の日がよみがえりました。

この部屋は、以前大家さん自身が暮らしていた部屋だったそうです。

大家さんが隣の家へ引っ越した際、大きな食器棚だけは運ばず、そのまま部屋に残していました。

私が入居するときには、備え付けの家具として使わせてもらうことになったのです。

ただし、食器棚には一つだけ条件がありました。

その食器棚の前で、大家さんは何度も念を押したのです。

「私の嫁入り道具よ。」

「絶対に動かさないで。」

昔から使ってきた、思い入れのある食器棚だったのでしょう。

器を入れて使うのはかまわない、けれど動かすのはだめ。

私はその言いつけを、この3年守ってきました。

入居の日の写真がない

大家さんは、棚が動いていないことを確かめました

大家さんは食器棚の横へ行き、天板に手をついてかがみ、棚の下の床にずれた跡がないかまで確かめました。

棚の脚は、長年置かれてできた床のくぼみに収まっています。大家さんはその位置も確認していました。

「棚は動かしてないわね。」

「そこだけは合格。」

食器棚だけは、約束どおりに扱っていたと認めてくれたようです。

しかし、壁の線については譲る気配がありません。

入居の日の写真は、一枚も撮っていません。大家さんは、一度言い出したら引かない人です。

入居前からあった線だと説明しても、写真がなければ認めてもらえそうにありません。

そのとき、私は壁の灰色の線が、食器棚の左端まで続いていることに気づきました。

線は棚の陰へと隠れています。

もし棚の裏にも同じ線があれば、入居前からあったことを示す手掛かりになるかもしれません。

しかも、大家さんは以前この部屋に住んでいた人です。棚の裏に残る線を見れば、何か思い出すかもしれません。

私は大家さんに、棚の裏を確認させてほしいと頼みました。

大家さんは最初、嫌そうな顔をしました。

それでも、追加費用を請求する原因を確かめるためだと説明すると、渋々うなずきました。

引き出した棚の裏の壁にも、線は途切れずに続いていました

私は「中の器は今朝出しました。少しずらします」と言い、棚の左端に手をかけました。

大家さんにも反対側を支えてもらい、床を傷つけないよう慎重に、棚を少しだけ手前へ動かします。

できた隙間からスマートフォンのライトで照らすと、棚の裏の壁にも、同じ高さ、同じ太さの灰色の線が続いていました。

さらに、棚の裏の壁紙は周囲より黄ばんでおり、長い間、張り替えられていないように見えます。

私はその状態をスマートフォンで撮影し、「線は、棚の裏まで続いています」と告げました。

大家さんは一瞬、言葉に詰まりました。しかし、すぐに顔をしかめます。

「一度くらい、動かしたはずよ!」

「さっき、合格とおっしゃいました。」

私は、大家さんが先ほど確認していた、棚の脚のくぼみを指さしました。

もちろん、くぼみだけで3年間一度も動かしていないと完全に証明できるわけではありません。

それでも、大家さん自身が動かした形跡はないと確認したばかりです。

しかも、棚の裏には古い壁紙が残り、その表面には壁の線とつながる灰色の跡がありました。

入居前から棚が同じ場所にあったことを考えると、私がつけた傷だと決めつけるには無理があります。

棚の裏に残った線を前に、大家さんは敷金を全額返すと言いました

私は、この線が入居前からあったと改めて説明しました。

大家さんは隅まで張り替えたと言っていましたが、少なくとも棚の裏の壁紙は古いままです。そして、その部分にまで同じ線が続いていました。

大家さんも棚の裏をのぞき込み、しばらく黙っていました。

やがて、棚の裏までは張り替えていなかったことを認めました。

さらに、以前この部屋で暮らしていたころから、棚の裏に汚れがあったことも思い出したようでした。

それなら、入居時にはすべて真っ白だったという説明は正確ではありません。

少なくとも、今回の線を私がつけたと決めつける根拠はないはずです。

私は撮影した写真を見せながら、この線だけを理由に部屋全体の張り替え代を請求されても、納得できないと伝えました。

大家さんは何か言い返そうとしましたが、言葉が出てこない様子でした。

しばらくして、老眼鏡のチェーンを握り、目をそらしました。

「敷金は……全額、返すわ。」

退去時に指摘された傷や汚れは、結局この線だけでした。

ほかに借主負担となる修繕箇所や契約上の清掃費用もなく、追加請求を取り下げれば、敷金から差し引く費用はないとのことでした。

私はほっと胸をなで下ろしました。入居前からあった線のために、身に覚えのない費用を払わずに済んだのです。

食器棚は大家さんと一緒に元の位置へ戻し、床に傷がついていないことも確かめました。

これで、この棚に触れることもありません。

私は入居した日の約束を思い出し、少しだけ皮肉を込めて言いました。

「お約束どおり、もう動かしません。」

追加の張り替え代の話は、それきり消えました。

この線を消したければ、大家さんが大切にしている嫁入り道具を移動させ、棚の裏も含めて壁紙を張り替える必要があるでしょう。

少なくとも、その費用を私に負担させる理由は見つかりませんでした。

大家さんは口の端をひくつかせ、小さくうなずきました。


※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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