1. トップ
  2. エピソード
  3. 「今度ごはん行こう」を社交辞令だと流していた私→日時と店の予約画面まで届いて、本気で慌てました

「今度ごはん行こう」を社交辞令だと流していた私→日時と店の予約画面まで届いて、本気で慌てました

  • 2026.10.16
ハウコレ

予約の連絡に、私が最初に返したのは「え、本気だったの?」でした。送ってすぐに読み返しても、もう遅い。既読はついたのに、次のメッセージはなかなか届きませんでした。

お皿を拭いていた手元で、スマホが短く鳴りました。画面に並んでいたのは、日付と時刻、それから予約完了の画面を写した画像。布巾を置いて、数日前に自分が送った返信を慌ててさかのぼりました。

「今度」はいつも来ないものだと思っていた

送り主は、大学のゼミで一緒だった友人です。転勤でこの街に来て半年になると、SNSに投稿していたのを見つけたのがきっかけでした。コメントを残すと、すぐにメッセージが届きました。

近況を少しやりとりしたあと、彼女から届いたのがこの一言です。

「今度ごはん行こう」

「いいね!今度行こう行こう」

その時点では、本当に会う日が来るとは考えていませんでした。

職場の歓送迎会でも、久しぶりに会った同級生とも、別れ際には決まって「今度ごはん行こう」が出ていました。そのうち実現したのは、数えるほど。自分が何人に同じ言葉を送ったのかも、もう覚えていません。

届いていたのは、日付と予約完了の画面

画像の上には、2通のメッセージがありました。

「14日の19時、予約とれたよ!」

「東口のパスタのお店。ここね」

カレンダーアプリを開くと、14日の欄は空白でした。予定がないのを確かめてから、ようやく自分が送った「いいね!今度行こう行こう」の重さに気づきました。彼女にとって、あれは約束だったのです。

慌てて打った返信は、これでした。

「え、本気だったの?」

送ってから読み返し、送信取り消しのボタンを探しているうちに既読がつきました。次のメッセージは、なかなか届きませんでした。今頃あきれた顔で画面を見ているのだろうか。誘ったことを、もう後悔しているかもしれない。拭き終えたお皿を、もう一度布巾でこすっていました。

私が忘れていた「いつか」

「本気だよー。急すぎたらずらすから言ってね」

「ごめん、変な聞き方した!14日空いてる、行く!」

少しして、もう1通届きました。

「前にグループチャットで、ここ行ってみたいって言ってたでしょ」

心当たりがありません。ゼミのグループチャットを開き、画面を上へ送りました。数年前の日付に、私の発言が残っていました。

「東口にできたパスタのお店、いつか行きたいな」

誰も反応していないメッセージ。書いた本人でさえ、きれいに忘れていました。

「私、そんなこと書いてた?今見つけて笑った」

そう送ってから、スマホを持ったまま天井を見上げました。社交辞令だと決めつけていたのは、彼女の言葉だけではなかったのです。

それにしても、どうして彼女は、私すら忘れていた一言を覚えていたのだろう。

そして...

当日、東口の改札を出ると、お店の前で友人が手を振っていました。席に着いて、メニューを開く前に伝えました。

「誘ってくれてありがとう」

「こちらこそ」

短く笑った彼女は、それ以上は何も言いませんでした。

帰りの電車で、先月「今度ごはん行こう」と送ったきりの後輩に、候補日を2つ送りました。

社交辞令のつもりで返した私の一言に、彼女はどうして日付まで決めて誘ってくれたのでしょう。その理由を、私はまだ聞けていません。

(30代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ