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「気分じゃない」が口癖の彼。私が同じ言葉を言った途端、毎日質問攻めにしてきて…

  • 2026.10.15
ハウコレ

外から帰ると、キッチンから音が聞こえてきました。同棲して2年になる彼が、珍しく台所に立っていたのです。ところが、そのとき私の口から出たのは、彼がいつも使っている言葉でした。

口ぐせは「気分じゃない」

彼の「気分じゃない」には、これまで何度も付き合ってきました。駅前にできたラーメン店に誘ったとき。前から観たかった映画の公開初日。割引キャンペーン中の水族館。そのたびに「今日は気分じゃない」と言われ、「じゃあまた今度ね」と予定を引っ込めてきたのです。

理由を聞いたこともありますが、返ってくるのは「なんとなく」だけ。深追いすれば空気が重くなるので、いつからか聞くのもやめていました。

その週は仕事の締め切りが重なり、帰るころには頭の中が数字でいっぱい。キッチンから顔を出した彼に「ハンバーグにしようと思うんだけど、いい?」と聞かれ、出てきたのが「今日は気分じゃないかな」という言葉でした。

責めるつもりはなく、本当にそういう気分ではなかっただけです。

帰るたびに続いた質問攻め

彼の様子が変わったのは、その日からでした。「じゃあ何なら食べられそう?」「うどんとかは?」と候補を次々に挙げ、首を横に振ると、今度は冷蔵庫の中身を順に読み上げていきます。翌日も、その翌日も同じ。

帰宅すると玄関で待っていて、顔を見るなり「今日はどう?」。週末の水族館の話をしかけると、答える前に「無理しなくていいからね」と先回りされてしまいました。

気遣ってくれているのは分かるのに、少しも休めた気がしません。彼が気分じゃないと言ったとき、私はそっとしておいてきました。同じことを、どうして彼はしてくれないのか。冷蔵庫に増えていく食材を見るたびに、もやもやが積もっていきました。

「俺なんかした?」

4日目、ソファで目を閉じていると、彼が隣に腰を下ろしました。

「俺なんかした?」

声はいつもより小さく、手にはコンビニの袋が提げられたまま。

「何もしてないよ。気分じゃないって、そのままの意味だよ」

そう答えても、彼は袋の口を握ったまま立ち上がりません。こらえていた言葉が、そこで口をついて出ました。

「そっちだっていつも言ってるでしょ」

彼は袋をテーブルに置き、しばらく床の一点を見ていました。それから「そっか」とだけ言って、浴室のほうへ歩いていきました。

そして...

テーブルに残された袋をのぞくと、私が好きなプリンが3種類入っていました。どれが今の気分に合うのか分からず、全部買ってきたのでしょう。その中から1つを選んで、ふたを開けました。

言い過ぎたとは思いません。それでも、私が2年かけて受け流してきた言葉を、彼はどうしてたった数日も受け流せなかったのか。スプーンを口に運びながら、そればかり考えていました。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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