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日時と店を送った私に「え、本気だったの?」。日付まで決めて誘ったのには理由がありました

  • 2026.10.16
ハウコレ

東口のお店を眺めていて、ふと思い出したことがありました。確かめるために開いたのは、ゼミの古いグループチャット。そこには、友人本人も覚えていないメッセージが残っていました。

予約ページの「確定」を押すと、予約完了の画面が出てきました。それを画像で保存して友人に送り、スマホを床に置いて返信を待ちました。送ったのは、自分から「今度」に日付をつけた初めての約束です。

日付のつかない「今度」ばかりだった

転勤でこの街に来てから、職場の人も近所で知り合った人も、会うたびに「今度ごはん行こう」と言ってくれました。けれど、その「今度」に日付がついたことはありません。平日は仕事で人と話していても、休日は予定のないまま1人で過ごすことが増えていきました。

前の街では、私も同じ言葉を気軽に配っていた側です。言われる側になって、日付のない約束がどれだけ宙に浮くのかを知りました。だから決めていたのです。自分が「今度」と言ったら、日付まで決めると。

店の写真で思い出した、古いメッセージ

SNSに半年の区切りを投稿すると、大学のゼミで一緒だった友人がコメントをくれました。近況を少しやりとりしてから「今度ごはん行こう」と誘うと、「いいね!今度行こう行こう」と返信がきました。社交辞令かもしれない、と思いました。それでも、決めたことを試すなら今だと考えたのです。

東口のお店を眺めているうちに、パスタのお店の写真が目に入りました。ゼミのグループチャットで、彼女がこの店の話をしていた気がしました。「パスタ」で検索すると、数年前のメッセージが残っていました。

「東口にできたパスタのお店、いつか行きたいな」

誰も反応しないまま、流れていったメッセージでした。調べると、今の部屋から歩ける距離。空きのあった14日で予約を取り、日時と店名に予約完了の画面を添えて送りました。

既読がついてから返信が届くまで、少し間がありました。

「え、本気だったの?」

打ちかけて、全部消した返事

その文面を見て、つい笑ってしまいました。前の街での私も、きっと同じ返し方をしていたはずです。「本気だよ、こっちは休みの日いつも1人で」と打ちかけて、全部消しました。重く受け取られたら、せっかくの予定が負担になる気がしたからです。

「本気だよー。急すぎたらずらすから言ってね」

「ごめん、変な聞き方した!14日空いてる、行く!」

少し迷ってから、もう1通送りました。

「前にグループチャットで、ここ行ってみたいって言ってたでしょ」

「私、そんなこと書いてた?今見つけて笑った」

本人が忘れていても、構いませんでした。私だって、店の写真を見るまでは思い出せなかったのです。あのメッセージを見つけた時、この街で行く理由のある場所が、やっと1つできた気がしました。友人のためというより、自分の休日に予定を入れたかっただけなのかもしれません。

そして...

当日、約束より早く着いて、お店の前で東口の改札のほうを見ていました。友人の姿が見えたので手を振り、一緒に席へ。メニューを開く前に、彼女が言いました。

「誘ってくれてありがとう」

「こちらこそ」

短く笑ってそう返し、それ以上は続けませんでした。休みの日の過ごし方も、決めごとの話も、まだ友人にはしていません。

帰ってカレンダーを開くと、14日の欄には店の名前がそのまま残っていました。休日の予定をこうして振り返るのは、ずいぶん久しぶりでした。

(30代女性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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