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「実はあなたも?!」3つの質問でチェック…自覚のない隠れた多数派・新しいリベラル【#むちぞん】

  • 2026.10.13

世の中の「知らないと損する」話題を、北海道から「ざっくり」深掘りするHBCのWEBトーク番組「むちぞん~無知は損する~」。

情報があふれる現代社会で、「もやもやする話題」や「実は、知らないと損する知識」を、その道の第一人者をお招きしてじっくり聞いていこうという企画です。

第1回は、今、日本の最大多数を占めながらも実態が知られていない「謎の集団・新しいリベラル」に迫ります!

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ゲストに『新しいリベラル』(ちくま新書)の著者である北海道大学大学院の橋本努教授をお迎えし、政治思想の基本から「新しいリベラル」の正体まで、ゼロからたっぷり伺いました。

聞き手は、HBC本間吏成(ほんま・りせい)アナウンサーと、報道部の髙橋智也(たかはし・ともや)記者です。

1回目の記事では、「そもそもリベラルって?保守って?」を解説しました。
2本目の記事では、大規模調査によって新たに浮かび上がった「新しいリベラル」とは何なのかについて深掘りしました。

3本目の記事では、世論調査の統計分析で分かった「6つの政治タイプ」とそれぞれの投票行動、そして日本で最大勢力を占める「新しいリベラル」の存在について解説しました。

この記事では、あなたが「新しいリベラル」にあてはまるかがわかる、3つの質問をご紹介します。ぜひ考えながらご覧ください。

「新しいリベラル度」チェック

本間アナ)自分が「新しいリベラル」に該当するのかどうか、チェックする方法があるとお聞きしました!

橋本教授)はい。実際に調査で使った質問の中から、特徴的な3つの質問を用意しました。

第1問:奨学金

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【第1問:税金を使った大学進学のあり方】

  1. 経済状況によらず学ぶ意思と能力がある「すべての生徒たち」を対象とした奨学金制度を拡充する
  2. 貧困層や障害者といった「社会的に不利な立場」の生徒を対象にした奨学金制度を拡充する
  3. 生徒や保護者の「自己負担」で大学に進学するべきであり、税金を使った奨学金制度を拡充する必要はない

橋本教授)1番、すべての人に奨学金を配っていったら政府の予算パンクしちゃうじゃないですか。
実際やろうとしたら、額は減らされる可能性ありますよね。あるいは、将来返済してくださいと。ただ一番大きな政府になりますね。

2番目は、これまでの奨学金の仕組みですね。家庭として支払えない、それでも大学に行きたいっていう場合の現状の制度を維持していきたいのが2番だと思います。

3番は、自己負担ですから、もうお金がなければ大学もう行けないということ。小さな政府ですね。

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本間アナ)うーん……私は1番ですね!経済状況に関係なく、すべての生徒を対象に奨学金制度をもっと拡充して、教育にお金を使ってほしいです!

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橋本教授)1番を選んだ本間アナは、まさに 「新しいリベラル」 の発想です。ポイントは「すべての生徒」という点ですね。若者支援・次世代支援として、すべての人に機会を平等に与えていこうという考え方です。

本間アナ)2番や3番を選ぶと、どういう分類になるんでしょうか?

橋本教授)2番の「お金がない家庭など社会的に不利な立場の人を支援する」のが従来のリベラルの考え方です。そして3番の「自己負担にすべき」というのが、小さな政府が良いと考える市場型保守の考え方になります。

第2問:ビジネススキル

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【第2問:ビジネススキル(リスキリング)への政府支援】

  1. その人の雇用状態に関係なく、学ぶ意思がある「すべての人」にビジネススキルを習得する機会を提供する
  2. 失業者や非正規雇用で働く人に「優先的」にビジネススキルを習得する機会を提供する
  3. ビジネススキルを習得したい人が「自己負担」でやるべきであり、政府は特に支援する必要はない
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本間アナ)これは迷いますね……私は2番ですかね。

橋本教授)失業後の人だけではなくて、会社が倒産しそうとか、今の部署が10年後になくなりそうで転職を考えている人も実は多いですね。1番の「雇用形態に関わらずすべての労働者に同じ機会を」というのが新しいリベラルの発想になります。
2番は、従来のリベラルや、大きな政府が良いと考える福祉型保守の考え方ですね。経済成長と両立するなら何らかの支援をする保守です。

第3問・予算の使い方

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【第3問:限りある政府予算の有効活用方法】

  1. 子どもや孫世代の生活が安定するように、育児支援制度や教育に関する予算を手厚くする
  2. リタイヤ後の生活が安定するように、年金制度や医療保険制度に関する予算を手厚くする
  3. 現役で働く時期の生活が安定するように、雇用・賃金・生活保障に関わる予算を手厚くする

本間アナ)これはもう1番ですね。現役で働いている世代は自分たちでなんとかする「自己責任」という部分もあるのかなと。でも子どもたちは、生まれながらにして格差があったり、自分の力ではどうしようもない部分がありますよね。だからこそ、機会の平等を求めるためには、小さな子どもたちを手厚くすべきだと思うんです。

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橋本教授)これがまさに 「新しいリベラル」 の根底にある思考パターンなんです。ご自身が現役でバリバリ働いていても自分の利害を優先せず、「子どもや孫の世代(次世代)を応援したい」と考える。

髙橋記者)私も子どもがいますし、日に日に1番の気持ちが強まっていますね。これまで政治や選挙を取材していて「どうしても票数が多い高齢者向けの施策に目が向いていたんじゃないか」という懸念や疑問がありました。早く子ども世代・次世代をなんとかしてくれという思いは持ちますね。

本間アナ)私は、結婚していないし子どももいないんですが、現役世代は、自分たちでなんとかするとして、子どもたちの支援を厚くしておかないと、今後の日本を考えた時にダメになるんじゃないかと思いますね。

髙橋記者)新しいリベラルがいいとか保守がいいとかいう話ではもちろんないですし、質問によっては、新しいリベラルだけどこっちの質問は保守だなっていう、考え方にグラデーションが出るのは当然という理解でよろしいですよね。

橋本教授)はい、質問の仕方ちょっと言葉を変えただけで回答傾向も変わるので難しいところですね。全部で本当は6つの質問があって、全体の傾向から思想が見えてきます。

新しいリベラルは前からいた?最近増えた?

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髙橋記者)これだけ多くの人(23%)がこの考えを持っているのに、これまで見えてこなかったのか、それとも最近増えてきたのか、どういうふうに見たらよろしいでしょうか?

橋本教授)理由は大きく3つあります。1つ目は、伝統的に保守かリベラルかの2択で聞いていて、潜在クラス分析という新しい統計手法を使って質問を分析したことがこれまでなかったこと。これまでも見えていなかっただけで、おそらくいたんだろうと分析しています。

2つ目は、自分たちの政治的スタンスを表す「言葉(語彙)」がなかったことです。自分たちのグループ名やラベルが存在しなかったため、本人たちも自覚がないまま「無党派層」とひとくくりにされて手探りで投票していました。

言葉がなかったから、政治家や政党側もターゲットとしてつかみきれず、誰も取りに行けていなかったわけですね。

いろいろことが分からないことだらけで投票してたんだと思うんですが、私たちはこの意識調査で、「回答傾向が似てる人たちがいますよ」「あなたも、もしかしたら新しいリベラルかもしれませんよ」ということを明らかにしたんですね。

***

次回は、なぜ高市政権の言葉はリベラル王国・北海道にも刺さったのか?改めて分析します。

むちぞん~無知は損する~

Sitakke

HBCニュースのYoutubeで動画を公開しています。

HBCアナウンサー・本間吏成

稚内市出身。HBCラジオ「気分上昇ワイド ナルミッツ!!!」パーソナリティ、野球実況、HBCテレビ「キタコイ」を担当。Sitakkeでは「むちぞん~無知は損する~」や「アライマ(アラサーの今、話してみた)」に出演。好き勝手に喋るので、リスナーからは「ナルミッツの毒」と言われる。

HBC報道部・髙橋智也

北海道の政治・社会ニュースを中心に取材を担当。

ゲスト:橋本努(はしもと・つとむ)

北海道大学大学院経済学研究科教授。経済思想・政治思想を専門とし、大規模調査に基づく著書『新しいリベラル~大規模調査から見えてきた「隠れた多数派」』(ちくま親書・金澤悠介教授との共著)が話題を集めている。

編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は収録時(2026年5月)の解説・議論に基づきます。

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