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「同じ人から1日に2回名刺をもらう人、初めて見たよ」先輩に笑われた私が、初対面の取引先にやってしまった失敗

  • 2026.10.13
「同じ人から1日に2回名刺をもらう人、初めて見たよ」先輩に笑われた私が、初対面の取引先にやってしまった失敗

「以前お会いしましたよね」と自信満々に話しかけた私

昼すぎ、私は会社の会議室で取引先との打ち合わせに臨んでいました。

こちらは私と先輩、上司の3人。取引先も3人で、長い机を挟んで向かい合って座りました。

私の正面に座ったのは、40代くらいの落ち着いた雰囲気の女性です。

席についたまま名刺を交換すると、女性の肩書きには「課長」と書かれていました。

その顔を見た瞬間、私は「あれ、この人…」と思いました。

以前どこかで会ったことがある気がしたのです。

私はもともと、人の顔を覚えるのが得意でした。

一度会った取引先の方なら、半年後でも会社名まで思い出せることが多く、職場でも頼りにされていました。

「知ってる人?」

隣の先輩が、小声で聞いてきました。

「まかせてください。顔は忘れないので」

私は自信たっぷりにうなずき、女性へと向き直りました。

「以前お会いしましたよね、2年前の展示会で」

ところが、女性は少し首をかしげました。

「あれ?」とは思ったものの、相手が忘れているだけかもしれません。

私はさらに続けました。

「去年の春にも、打ち合わせでお会いしましたよね」

その言葉を口にした瞬間、はっとしました。

2年前の展示会で会った人と、去年の春に打ち合わせをした人は、そもそも別人です。

私はそれぞれの記憶を、目の前の女性と勝手に結びつけていたのです。

「…すみません。たぶん、初めてだと思います」

女性は困ったように笑いました。

「あっ…そうですよね。すみません、私の勘違いです!」

慌てて頭を下げる私。

一瞬、会議室が静かになりました。先方の2人は資料に目を落とし、上司は小さく咳払いをしました。

隣の先輩の顔を見る勇気もありません。

もう、恥ずかしくてたまりませんでした。

会議の終わりに差し出された、もう1枚の名刺

そこからの30分間は、何とも落ち着かない時間でした。

説明の順番が回ってきても、緊張で声が上ずってしまいます。

資料をめくる手もぎこちなく、先輩が隣で笑いをこらえているのも分かりました。

「では、本日はこのへんで」

上司の言葉で会議が終わり、全員が席を立ちました。

私が資料をまとめていると、正面に座っていた女性が机の端を回って、こちらへ歩いてきました。

「これ、もう1枚どうぞ」

そう言って差し出されたのは、先ほど交換したばかりの女性の名刺でした。

「えっ?」

思わず顔を上げると、女性はにっこり笑って言いました。

「今日でちゃんとお会いできましたね。今度は覚えていただけるとうれしいです」

その言葉に、私はますます顔が熱くなりました。

「はい!今度こそ絶対に覚えます。本当に失礼しました…!」

両手で名刺を受け取り、深く頭を下げました。

女性は最後まで笑顔でしたが、後ろにいた先輩は、とうとう口元を押さえて笑いをこらえていました。

打ち合わせ後、先輩と一緒に乗ったエレベーターの中でも、私はまだ恥ずかしさでいっぱいでした。

すると先輩が、私の手にある2枚の名刺を見て吹き出しました。

「同じ人から1日に2回名刺をもらう人、初めて見たよ」

「もう、言わないでください…」

そう返すのが精いっぱいでした。

人の顔を覚えるのが得意だと、あんなに自信を持っていた私。

それ以来、少しでも記憶が曖昧なときは、思い込みで話しかけないようにしています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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