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「靴がゆるくなったみたいで」寝坊して駅へ急ぐ私。ご近所さんが足もとを見て、不思議そうな顔をした理由

  • 2026.10.13

寝坊した朝、玄関で大慌て

その朝、私は目覚ましを止めたまま、すっかり寝過ごしてしまいました。

慌てて顔を洗い、背広に着替えて時計を見ると、いつも家を出る時刻をとっくに過ぎています。

「まずい、もうこんな時間か!」

朝ごはんを食べる余裕もなく、かばんをつかんで玄関へ向かいました。

すると、台所から妻が声をかけてきました。

「ちょっと、お茶くらい飲んでいったら?」

「いや、今日は無理だ。もう時間がない!」

玄関には、仕事用の黒い革靴と、休日に履いている茶色い運動靴が並んでいました。

普段ならきちんと確認するところですが、その日は足もとを見る余裕もありません。

急いで靴に足を入れ、かばんを持ち直しました。

「行ってきます、今日は駅まで急ぐぞ」

そう声をかけて、勢いよく玄関を飛び出したのです。

なぜか左足だけがパカパカする

ところが、靴を履いたときから、どうも足もとに違和感がありました。

特に左足です。歩くたびにかかとが浮くような、妙にスカスカした感覚がします。

「あれ?こんなにゆるかったかな…」

エレベーターの中でも、左足だけが靴の中で動いていました。

長く履いている革靴なので、とうとう伸びてしまったのかもしれません。

「帰りに新しい靴でも見てくるか」

そんなことを考えながら、私はマンションを出ました。

寝坊したこともあって、気持ちは駅へ急ぐことばかり。足もとの違和感は、ひとまず気にしないことにしました。

ご近所さんの視線が向かった先

マンション前の歩道に出ると、ごみ袋を持った女性と目が合いました。

同じマンションに住んでいて、朝のごみ出しでよく顔を合わせる方です。

軽く会釈して通り過ぎようとすると、女性が声をかけてきました。

「おはようございます。今日はずいぶんお急ぎですね」

「いやあ、寝坊しちゃいまして。おまけに靴がゆるくなったみたいで、歩きにくいんですよ」

すると女性は、不思議そうな顔で私の足もとをちらりと見ました。

「えっ、靴が…ですか?」

「ええ、左足だけ妙に……」

そう言いながら、私も自分の足もとを見下ろしました。

そして、一瞬で言葉を失いました。

右足には、仕事用の黒い革靴。

ところが左足には、休日用の茶色い運動靴が履かれていたのです。しかも、靴ひもはゆるんだままでした。

「あっ!うわ、何やってるんだ、私は!」

思わず声が出ました。

女性は口元を押さえていましたが、とうとうこらえきれずに吹き出しました。

私も恥ずかしくなりながら、つられて笑ってしまいました。

「どうりで歩きにくいわけだ。いやあ、参ったなあ!」

朝の歩道で、2人してしばらく笑ってしまったのです。

私は女性に会釈して、慌ててマンションへ引き返しました。

玄関を開けると、妻が残った黒い革靴と茶色い運動靴を、片方ずつたたきに並べていました。

そして、私の顔を見るなり、笑いながら言ったのです。

「あら、もう気づいたの?早かったわね」

私は苦笑いするしかありませんでした。

それ以来、どんなに急いでいても、玄関を出る前には必ず左右の靴を確認しています。

ちなみに、あの女性とは今でも顔を合わせることがあります。そのたびに、お互いの足もとをちらりと見て、思い出し笑いをしてしまうのです。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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