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「こんなにあるなら、30万円にしてほしい」祖母の通帳をのぞいて30万円を借りた親戚。だが、母が突きつけた返済の話

  • 2026.10.13

祖母の通帳から消えていた30万円

一人暮らしの祖母に頼まれ、家の修繕費の手続きを手伝っていたときのことです。

銀行で記帳した通帳を見ると、思っていたよりも残高がずっと少なく、驚きました。

普段からぜいたくをしない祖母だったので、気になって尋ねました。

「おばあちゃん、何か大きな買い物でもしたの?」

すると祖母は、少しためらってから話し始めました。

何年か前、遠くの県に住む祖母の姪が訪ねてきたというのです。

私の母にとっては、いとこにあたる人です。

祖母の話では、その人は居間の畳にひざをつき、泣きながら頼んできたそうです。

「お願い。後で必ず返すから、お金を貸して」

祖母が断っても、「ほかに頼れる人がいないの」と何度も頼まれ、結局、一緒に銀行へ行くことになりました。

最初は10万円を貸す話だったそうです。ところが、窓口で通帳を開いたとき、相手が横から残高をのぞき込みました。

「こんなにあるなら、30万円にしてほしい」

祖母は断りきれず、30万円を渡してしまったといいます。

「えっ、30万円も?それで、ちゃんと返してもらったの?」

「それがね…。あれから連絡もなくて。でも、もういいのよ」

祖母は相手の電話番号も知らず、お金は一度も返ってきていませんでした。

ところが、その親戚は毎年、夏祭りの時期になると本家に帰ってくるといいます。

これから祖母の暮らしを家族で支えていくことを考えると、母も私も、簡単には納得できませんでした。

祖母の引き出しには、日付とともに当時のやりとりについて書かれたメモが残っていました。

さらに祖母と銀行へ行き、当時30万円を引き出した記録も出してもらいました。

祭りの夜、母が取り出した2枚の紙

夏祭りの夜、母と私は本家を訪れました。

座敷の座卓を挟んで、向かいに座っているのは例の親戚。

その隣には、本家の主人である彼女の兄もいました。

「あら、久しぶり。おばさんは元気?」

何事もなかったように笑う相手に、母は答えず、かばんから2枚の紙を取り出しました。

銀行の出金記録と、祖母が残していたメモです。

「ちょっと、何よこれ。せっかくのお祭りなのに」

「借りたお金のこと、話したいんだけど」

その言葉を聞いた途端、相手の表情が変わりました。

「……ああ、あのこと?でも、貸してくれたのはおばさんよ。今さら何なの?」

母は落ち着いた声で続けました。

「最初は10万円だったんでしょう?それを30万円に増やしてほしいって頼んだと、母から聞いたよ」

「だって…おばさんが貸してくれたんだから」

「でも、返すって約束したんでしょう。何年もたってるのに、一度も返してないよね」

そこで、隣にいた兄が口を開きました。

「ちょっと待て。お前、おばさんから30万円も借りたのか?」

親戚は兄をちらりと見ましたが、すぐには答えません。

さっきまであおいでいたうちわも、ひざの上で止まったままです。

窓の外からは、祭りのおはやしが聞こえていました。

母はペンを取り出し、紙の余白を指しました。

「一度に返せないなら、少しずつでもいいから。毎月いくら返せるか、ここに書いて」

しばらく黙っていた親戚は、兄の前でうつむきながら、紙に「毎月1万円」と書きました。

母はその紙を折りたたみ、かばんにしまいました。

「後で必ず返すって、言ったんでしょう」

それ以上、相手は何も言いませんでした。

実際にお金が返ってくるかどうかは、まだ分かりません。

それでも、ずっと曖昧になっていた借金について、本人から返済額を書いてもらえたことに、私は少しほっとしました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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