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「中途半端に働くくらいなら家にいて」と言う夫→私の給料を一度も聞いたことがありませんでした

  • 2026.10.12
ハウコレ

「中途半端に働くくらいなら」と言われ続けた日々。夫の口から出た一言を聞いて、席を立った私が向かったのは棚の引き出しでした。

娘を寝かしつけてリビングに戻ると、夫がダイニングテーブルの前に立っていました。視線の先には、開いたままの私のノートパソコンがあります。締め日前で、残った仕事を片づけるつもりだったのですが、その画面を見た夫の一言から話し合いが始まりました。

気づかいだと思っていた言葉

結婚して7年。娘が生まれてからは時短勤務に切り替え、経理の仕事を続けてきました。

夫はその間、何度も同じようなことを口にしています。「無理して働かなくていいのに」「パート代くらいなら俺が出すよ」。保育園の送り迎えをこなしながら働く私を、気づかってくれているのだと受け取るようにしてきたのです。

その日も、夫はパソコンの画面を指さしました。

「まだやってるの?中途半端に働くくらいなら、家にいてほしいんだけど」

やわらかい口調なのに、どこか突き放すような響きが耳に残りました。

夫が続けた言葉

パソコンを閉じて椅子に座ると、夫も向かいの席に腰を下ろし、少し間を置いて続けました。

「俺の稼ぎで十分やっていけてるだろ。女の給料なんて、たかが知れてるんだし」

テーブルの木目に目を落としたまま、その言葉を頭の中でくり返します。

たかが知れている。毎日娘を保育園に送り届け、限られた時間で締め作業を終わらせ、資格の勉強まで続けてきた日々を、夫は一言で片づけたのです。

言い返すより先に、確かめたいことがありました。夫は私の給料がいくらなのか、一度でも聞いてきたことがあったでしょうか。

引き出しの中のファイル

席を立ち、棚の引き出しからクリアファイルを取り出しました。会社から毎月受け取っている、紙の給与明細をとじているものです。

いちばん新しい1枚を抜き出し、夫の前に置きました。

「これ、先月の分」

夫はけげんそうに紙を手に取り、支給額の欄で目を止めました。時短になってからも資格手当がついていて、「パート代くらい」と言っていた夫が思い浮かべていた額とは、比べものにならない数字のはずでした。

「……こんなにもらってたのか」

「全部、積み立ててるよ。娘の将来と、私たちの老後のために」

夫は明細を持ったまま、しばらく顔を上げませんでした。

そして...

「ごめん。ちゃんと見ようともしてなかった」

やがて夫は明細をテーブルに戻し、頭を下げました。

謝ってくれたことには、ひとまずほっとしています。けれど、いつも気づかう言葉をかけてくれていた夫が、なぜあの日「たかが知れてる」とまで言ったのか。その理由は、まだ聞けずにいます。

次の給料日、夫は「今月の、俺も見ていい?」と言って、自分の明細を私の明細の隣に並べました。テーブルの上の2枚の紙を見比べながら、今は積み立ての額を2人で決めています。

(30代女性・経理職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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