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「いらっしゃいませ!」仕事終わりのカフェで店長に接客を始めた同期。朝からレジに立ち続けた末の思わぬ失敗

  • 2026.10.12

朝からレジに立ちっぱなしだった同期

私が以前、カフェでアルバイトをしていたころの話です。

その日は、同じ時期に働き始めた同期と、朝から一緒のシフトに入っていました。

同期はまだ接客にもレジにも慣れておらず、その日はほとんど一日じゅうレジを担当していました。

うちの店では、持ち帰りのお客さまに名前をうかがい、商品ができあがったら名前でお呼びします。

「いらっしゃいませ!」「お名前をうかがってもよろしいですか?」

忙しい時間帯には、同期の明るい声が何度も聞こえてきました。

慣れない仕事を一生懸命こなしていましたが、夕方になるころには、さすがに疲れが顔に出ていました。

ようやく混雑が落ち着き、レジを遅番のスタッフに引き継いで、私たちは奥の従業員用の小さな部屋へ下がりました。

ちょうど仕事を終えた男性と女性のスタッフも一緒です。

同期はエプロン姿のまま壁ぎわに立ち、ぼんやりと宙を見つめていました。

「大丈夫?生きてる?」

私が声をかけると、同期は黙ってこくりとうなずくだけ。

その様子がおかしくもあり、少し心配でもありました。

もう返事をする元気も残っていないように見えたのです。

店長に向かって飛び出した、まさかの接客

そこへ、汚れたエプロンを新しいものに替えた店長が、部屋に戻ってきました。

店長は同期の顔を見ると、やさしく声をかけました。

「お疲れ。レジ、落ち着いた?」

同期はきっと、疲れた声で返事をするだろうと思っていました。

ところが次の瞬間、同期はぱっと顔を上げ、背すじをぴんと伸ばしたのです。

そして店長に向かって、いつもの明るい声で言いました。

「いらっしゃいませ!お名前をうかがってもよろしいですか?」

「……え?」

店長が目を丸くすると、同期も自分の言葉に気づいたようでした。

「あっ、違う!私、何言って……えっと、私です!」

焦って言い直そうとしたのでしょう。今度はなぜか、自分の名字と名前をはきはきと名乗ってしまったのです。

一瞬、部屋が静まりかえりました。

私と男女のスタッフ2人は顔を見合わせ、思わず吹き出してしまいました。

店長も笑いをこらえながら言いました。

「いや、名前は知ってるよ」

その言葉に、同期は耳まで真っ赤になり、その場にしゃがみ込みました。

「えっ、待って。いま私、レジの声で何て言いました?」

私は笑いすぎて出てきた涙をふきながら答えました。

「『いらっしゃいませ』って。それから自分の名前も言ってたよ」

「うそ……店長に名前聞いて、自分が名乗ったの?もうやだ…!」

同期は両手で顔をおおったまま、とうとう自分でも笑い始めました。

それを見た私たちも、また笑ってしまいます。さっきまで疲れ切っていた同期の表情も、いつの間にか明るくなっていました。

それ以来、閉店後に誰かが疲れた顔をしていると、店長は決まってこう声をかけるようになりました。

「お疲れ。お名前は?」

そのたびに、店長の前で真剣な顔をして自己紹介した同期の姿を思い出し、今でも笑ってしまいます。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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