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「これ、先生から預かったプリント」好きな男子が呼んだのは私じゃなかった。卒業間際に知った二人の関係

  • 2026.10.12
「これ、先生から預かったプリント」好きな男子が呼んだのは私じゃなかった。卒業間際に知った二人の関係

同じ苗字が4人いるクラス

高校2年生のころ、私のクラスには同じ苗字の生徒が、私を含めて4人いました。

授業中、先生が苗字だけで指名すると、4人がそろって顔を上げることも珍しくありません。

「あ、ごめん。窓側のほうね」

先生が慌てて付け足すたびに、教室に小さな笑いが起こっていました。

そんな私には、隣のクラスに好きな男子がいました。

委員会で一緒になったことがあり、話した回数は数えるほど。それでも、彼の低くて優しい声が大好きでした。

廊下で彼の声が聞こえるだけで、ついそちらを見てしまうほどだったのです。

ある日の昼休み、私は友人と並んで廊下を歩いていました。

すぐ後ろには、同じクラスの、私と同じ苗字の女子が歩いていました。

そのときです。

少し離れた後ろから、聞き覚えのある声で私の苗字が呼ばれました。

間違いありません。好きな彼の声でした。

一瞬で胸がドキドキし始め、私は隣の友人の腕を軽く引きました。

「ねえ、今の、私のことだよね?」

「え?でも、後ろにも同じ苗字の子が…」

友人は何か言いかけましたが、そのときの私にはもう聞こえていませんでした。

委員会で話したことを覚えていてくれたのかもしれない。

もしかして、私に何か用事があるのかな。

そんな期待で頭がいっぱいになっていたのです。

私はさっと前髪を整え、とびきりの笑顔で振り返りました。

満面の笑みで振り返った、その先に

振り返った私は、彼に向かって二歩ほど戻りました。

途中で同じ苗字の女子の横を通り、彼の正面に立ちます。

「なに?どうしたの?」

自分でも驚くほど、うれしそうな声が出ました。

あとから友人に聞いたところ、そのときの私は、見ているほうが恥ずかしくなるくらいの満面の笑みだったそうです。

ところが、彼の反応は想像していたものとは違いました。

「あ、えっと…」

彼は少し戸惑ったように私を見て、小さく会釈しました。

「え…?」

彼が向かったのは、さっきまで私の後ろを歩いていた、同じ苗字の女子でした。

その子の前で立ち止まると、手に持っていたプリントを差し出しました。

「これ、先生から預かったプリント」

「あ、ありがとう!」

二人のやり取りを聞いた瞬間、ようやく理解しました。

彼が呼んだのは、私ではなかったのです。

恥ずかしさで顔が熱くなりました。

しかも、さっきまで全力で笑っていたせいで、今さらどんな顔をすればいいのか分かりません。

私は彼がいた方向を向いたまま、しばらく固まってしまいました。

そこへ友人がやってきて、そっと私の肩に手を置きました。

「……すっごい笑顔だったよ」

「やめて……。もう何も言わないで……」

友人は笑いをこらえていましたが、私は恥ずかしくてたまりませんでした。

結局、そのまま教室まで戻りました。

それ以来、廊下で苗字を呼ばれても、まず相手が誰を見ているのか確かめるようになりました。

さらに卒業間際には、あの二人が付き合い始めたことを知りました。

彼が呼んでいた相手を思い出すたび、あの日の自分の笑顔までよみがえってきます。

大学生になった今も、当時一緒にいた友人は、ときどきこの話を持ち出します。

「あの笑顔、今でもはっきり覚えてるよ」

「お願いだから、もう忘れて!」

友人はそのたびに大笑いします。

私にとっては、高校時代の恋と一緒に思い出す、今でも顔が赤くなる出来事です。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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