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「私、炊いたあとに洗ってるじゃない!」妹の冗談を真に受けた母。炊きたてのご飯をざるに移して家族を固まらせた瞬間

  • 2026.10.10

日曜の夜、母が腕をふるった食卓

私の母は、昔から少しおっとりした人です。

母が台所に立つと、思いがけないことで家族が笑うことがありました。

その日曜日、久しぶりに実家へ帰った私のために、母は昼過ぎから張り切って夕食を作ってくれました。

煮物に焼き魚、具だくさんのみそ汁。料理が次々と食卓に並んでいきます。

「今日はずいぶん豪華だね」

「たまにはね。もうできるから座ってて」

食卓には父と20代の妹、そして私の3人が座りました。

最後に母が炊飯器の前へ行き、しゃもじを持ってふたを開けます。

白い湯気がふわっと上がった、そのときでした。

母が炊飯器の中を見ながら、ぽつりと言ったのです。

「あれ…お米、ちゃんと研いだっけ?」

すると、箸を並べていた妹が何気なく返しました。

「研いでないよ」

もちろん冗談です。

妹は笑いをこらえながら、母が「そんなわけないでしょ」と返してくるのを待っていました。

炊きたてのご飯を、まさかの水洗い

ところが母は、「そうだった?」と真顔で炊飯器をのぞき込みました。

そして流しの下からざるを取り出すと、炊きたてのご飯をしゃもじですくい、ざるへ移し始めたのです。

「え、お母さん、ちょっと待って」

私が声をかけたときには、母はもう流しの前に立っていました。

蛇口をひねると、ご飯の上へ水が流れます。

「えっ、本当に洗うの?」

妹も慌てて立ち上がりましたが、母はざるの中のご飯をじゃぶじゃぶと洗っています。

父と私は、何が起きているのか分からず、ただその姿を見つめていました。

やがて母は水を切り、ざるを見ながら満足そうに言いました。

「これなら大丈夫でしょ」

食卓に戻ってきたご飯は、すっかり水っぽくなっています。

しばらく沈黙が続いたあと、父がひと口食べました。

「…まあ、食べられないことはないな」

その一言で、妹がとうとう吹き出しました。

「お母さん、ごめん。『研いでない』って冗談だよ。お米を研ぐのは炊く前でしょ」

母は妹を見て、それから流しに残ったざると炊飯器を見比べました。

「……あ」

数秒黙ったあと、自分でもおかしくなったのか、母が声を上げて笑い始めました。

「私、炊いたあとに洗ってるじゃない!」

その瞬間、父も私もこらえきれなくなり、家族全員で大笑いしました。

その夜は、少しさらさらになったご飯をみんなで食べました。

それ以来、妹は母が台所で独り言を言っていても、冗談で返す前に少し考えるようになったそうです。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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