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「また畑のトマトをやられた、あいつめ」畑を荒らすキョンに毎朝文句を言う夫。後日、夫が玄関先で見せた思わぬ反応

  • 2026.10.10
「また畑のトマトをやられた、あいつめ」畑を荒らすキョンに毎朝文句を言う夫。後日、夫が玄関先で見せた思わぬ反応

毎朝畑を見ては、文句を言う夫

60代の私は、夫と30代の息子の3人で暮らしています。庭の隅には、夫が定年後に始めた小さな畑があり、トマトやブルーベリーを育てています。

ところが、ときどき野生のキョンがやってきます。シカの仲間の小さな茶色い動物で、実ったトマトをかじったり、ブルーベリーの実を食べたり、ふんを残していったりするのです。

夫は毎朝、起きるとまず畑を見に行きます。そして被害を見つけるたび、台所にいる私のところへ戻ってきました。

「また畑のトマトをやられた、あいつめ」

「今朝もなの?」

「ほら。こんなにかじられてる。ふんまであるぞ」

半分ほどなくなったトマトを手に、夫は朝から悔しそうな顔。網を張ったり棒を立てたりもしましたが、それでもキョンはやってきます。いつしか夫の文句は、わが家の朝の恒例になっていました。

早朝6時、玄関の向こうにいたもの

ある朝6時ごろ、私が台所で朝食の支度をしていると、夫が新聞を取りに玄関へ向かいました。

扉の開く音がしたあと、妙に静かです。しばらくして戻ってきた夫は、新聞を手にしたまま小声で言いました。

「おい、いたぞ」

「いたって、何が?」

夫はそれ以上言わず、食卓の椅子へ。その話の続きは、息子も起きてきた朝食の席で始まりました。

夫の話では、玄関の扉を開けると、目の前の道にキョンが1匹立っていたそうです。

「5秒くらいかな。目が合ったまま、俺も向こうも動かなかった」

そう言った夫は、急に身を乗り出しました。

「そしたらあいつ、真上にぴょーんって跳んだんだ。カンガルーみたいに」

椅子から腰を浮かせ、跳ぶまねまでしてみせます。そのあとキョンは、慌てたように逃げていったそうです。

毎朝「あいつめ」と文句を言っていた相手なのに、夫の顔は妙に楽しそうでした。

息子が笑いながら言いました。

「父さん、あいつめって言ってなかった?」

夫は少し照れくさそうに頭をかきます。

「……あっちも、かなりびっくりしてたな」

その顔を見て、私と息子は吹き出しました。夫もつられて笑っています。

それからというもの、トマトをかじられても、夫は以前ほど怒らなくなりました。そのかわり毎朝、玄関の扉を少しだけゆっくり開けています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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