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「帰りに3軒回って買ってきたよ」誕生日のケーキを買ってきてくれた夫。だが、箱を開けて発覚した事実とは

  • 2026.10.10

誕生日の夜、ケーキを抱えて帰った夫

その日は、私の誕生日でした。

朝、出勤する夫が「今日は帰りにケーキ買ってくるよ」と言ってくれました。

毎年、自分で用意していたので、それだけで朝からうれしい気持ちになりました。

夕食の支度を終え、小学生の息子と待っていると、夫から「ちょっと遅くなる」と連絡が入りました。

しばらくして玄関が開き、夫が白い箱を大事そうに抱えて入ってきました。

「ただいま。いやあ、大変だった」

箱を食卓の真ん中に置くと、夫は得意げに笑いました。

「誕生日のケーキ、帰りに3軒回って買ってきたよ」

「えっ、3軒も?」

「1軒目は売り切れ。2軒目はもう閉まっててさ。3軒目でやっと買えた」

わざわざ探し回ってくれたのだと思うと、素直にうれしくなりました。

夫によると、3軒目では冷たい商品が並ぶガラスケースから選んだそうです。

私は特に気に留めず、息子もろうそくの袋を握って、箱が開くのを待っていました。

ふたの下にあった、思いがけない光景

「電車でもずっとひざの上に乗せてたから、崩れてないはず」

そう言う夫の前で、私は箱のふたを開けました。

その瞬間、言葉が出ませんでした。

箱の中いっぱいに、ピンク色の溶けたものが広がっています。

その上には、いちごがいくつも浮いていました。

ケーキらしい形は、どこにも残っていません。

「……これ、アイスじゃん」

「え?」

夫が身を乗り出して箱をのぞき、しばらく固まりました。

普通のケーキだと思い込んだまま、暖房の効いた電車で1時間、大切にひざの上へ乗せてきたのです。箱の中には、保冷剤も見当たりませんでした。

すると息子が、ろうそくを1本持ったまま真顔で聞きました。

「これ、ろうそくどこに立てるの?」

一瞬、3人で顔を見合わせました。

次の瞬間、夫が吹き出し、息子も笑い始めました。私もこらえきれず、涙が出るほど笑ってしまいました。

結局その夜は、3人でスプーンを持ち、溶けたアイスを箱から直接すくって食べました。

思い描いていた誕生日ケーキとはまったく違いましたが、今では忘れられない誕生日です。

翌年、夫は店員さんに3回も確認してから買ってきたそうです。

「これ、溶けませんよね」


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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