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「駅名は、たぶん、これで合ってます」6か月定期を買った私。だが、初出勤の改札で止められた理由

  • 2026.10.9

窓口に並んだ、よく似た二つの駅名

10年前、50代だった私は、遠くの町へ転勤することになりました。

初めて暮らす土地で、頼りになるのは会社にいちばん近い駅の名前を書いた小さなメモだけでした。

引っ越しの翌日、町でいちばん大きな駅へ行き、定期券の窓口に並びました。

「6か月でお願いします。駅名は、たぶん、これで合ってます」

駅員が端末を操作すると、よく似た名前の駅が二つ出てきました。

「似たお名前の駅が二つありますが、どちらでしょうか」

本当なら、そこで手元のメモを確認すればよかったのです。ところが私はろくに見比べもせず、見覚えのあるほうを指しました。

「こっちです。間違いありません」

そう言い切って6か月分の定期券を購入し、これで半年は安心だと胸ポケットへしまいました。

初出勤の改札で、二度止められた

初出勤の朝、会社の最寄り駅で電車を降り、買ったばかりの定期券を改札に当てました。

ところが「ピンポン」と音がして、目の前の扉が閉まります。

「あれ?」

もう一度試しても、やはり通れません。

二度続けて止まっているうちに、後ろには通勤客が並び始めました。

すると、改札脇の窓口から30代くらいの男性駅員が出てきました。

「お客様、定期券を拝見してもよろしいですか」

「どうぞ。昨日買ったばかりなんですけど…」

駅員は印字を確認すると、少し驚いた顔をしました。

「こちら、別の駅までの定期券ですね。ここから電車で1時間ほどの駅です」

「えっ?」

慌てて定期券とメモを見比べると、確かに違います。

駅名はそっくりでしたが、最初の部分が少し違っていました。

ようやく自分の間違いに気づき、顔が熱くなりました。

駅員は「似た名前ですからね」と穏やかに答え、後ろの人たちを隣の改札へ案内してくれました。

私は窓口で案内された手続きをし、手数料を払って、正しい区間の定期券を用意しました。

その結果、初出勤は10分の遅刻です。

会社へ着くと、上司が心配そうに聞きました。

「大丈夫だったか。迷わなかったか?」

私は作り直したばかりの定期券を見ながら答えました。

「道には迷わなかったんですが…駅を間違えました」

事情を話すと、上司は一瞬きょとんとしたあと、肩を揺らして笑い始めました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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