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「おばあちゃん、ご飯を飲むの?」セルフサービスの店で水をくみに行った母。笑いをこらえて戻ってきたワケ

  • 2026.10.9

5人分のコップを持って席を立った母

日曜の昼、夫と小学生の子ども2人、それに60代の母と、セルフサービスの定食屋に入りました。

料理はカウンターで受け取り、水やお茶も店の奥にある給水機で自分でくむお店です。そのすぐ隣には、ボタンを押すとご飯が出てくる機械も置かれていました。

30代の私が定食を食べ終えるころには、テーブルにあるコップもほとんど空になっていました。

「お茶、もう一杯ほしい」

下の子がそう言うと、母がすぐに腰を上げました。

「お水、ついでに私が5人分くんでくるね」

「いいよ、お母さん。私が行くから」

「大丈夫よ。座ってなさい」

母は空になった5つのコップをお盆にのせ、店の奥へ歩いていきました。

なぜかコップひとつだけで戻ってきた母

ところが、少したっても母が戻ってきません。

どうしたのだろうと店の奥を見たとき、ちょうど母がこちらへ歩いてくるところでした。

ただ、手に持っているのはコップひとつだけ。お盆も、残りのコップもありません。

しかも母は、なぜか笑いをこらえるような顔をしています。

「どうしたの?」

私が聞くと、母は何も言わず、そのコップを目の前に差し出しました。

中をのぞいた瞬間、私は吹き出しました。

コップの中には、水でもお茶でもなく、白いご飯が入っていたのです。

「お母さん、なにこれ。ご飯じゃん」

母もこらえきれなくなったように笑いました。

「間違えたのよ。ちゃんと見ないで、隣の機械のボタン押しちゃった」

5つのコップを持って給水機まで行ったものの、母はよく確認しないまま、隣にあったご飯の機械にコップを置いてボタンを押してしまったのでした。

ご飯が出てきた瞬間に間違いに気づき、残りの4つのコップとお盆はその場に置いたまま、私たちに見せようと、そのひとつだけ持って戻ってきたのです。

夫は肩を震わせ、子どもたちもコップの中をのぞき込んで笑っています。

「おばあちゃん、ご飯を飲むの?」

母はコップを持ち上げ、しげしげと見ました。

「……これは飲めないわね」

その一言で、母自身もまた笑い出しました。

笑いがおさまってから、母はコップを持ってカウンターへ向かいました。私も一緒に行き、置いてきた4つのコップとお盆を回収します。

母は店員さんに事情を話し、間違えて出してしまったご飯を下げてもらいました。そのあと、今度こそ5人分の水とお茶をくんで席へ戻りました。

それ以来、家族で外食をすると、母が水をくみに立つたびに誰かが声をかけます。

「お母さん、今度はちゃんと水だからね」

すると母は決まって笑いながら返します。

「もう間違えないわよ」


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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