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「午前中の指定だろ、12時までに持ってこい」大雨で荷物が届かない営業所に怒鳴る男性。だが、上司の説明で言葉を失った理由

  • 2026.10.9

大雨の日、11時すぎにかかってきた電話

荷物を配達する会社の営業所で、電話の受付をしていたときのことです。

その日は災害級の大雨で、荷物を積んだトラックにも遅れが出ていました。

事務室では電話が鳴り続け、私を含めた社員3人で対応に追われていました。

11時すぎ、私が取った電話は男性からでした。

伝票番号を確認すると、男性はすぐに不満そうな声を上げました。

「午前中に届くはずの荷物が、まだ来ないんだけど」

確認すると、その荷物はまだ営業所にも到着していません。

「申し訳ございません。大雨の影響でトラックが遅れていて、お荷物がまだこちらに届いていないんです」

すると男性の声が一気に大きくなりました。

「午前中の指定だろ、12時までに持ってこい」

私は事情を説明しましたが、男性は納得しません。

「じゃあ、なんで連絡しなかったんだ。いつ遅れるかくらい分かるだろ」

「到着時刻までは、こちらでも分からない状況なんです。届きしだい、順番に配達いたします」

「雨くらいで言い訳するな。12時までだからな」

何度説明しても、話は同じところへ戻ります。やがて12時を過ぎましたが、電話は終わりませんでした。

上司が確認していた通行止め

電話が始まってから30分ほどたったころ、50代の上司が紙を手に私の横へ来ました。

上司は男性の住所と、そこへ向かう橋の通行止めの情報を見比べると、受話器を代わるよう合図しました。

「お電話代わりました。確認したところ、お客様のお住まいの地区へ向かう橋が、今朝から大雨のため通行止めになっています」

さっきまで受話器から聞こえていた大きな声が止まりました。

上司は続けます。

「お荷物は責任を持ってお預かりします。ただ、通行止めの道を配達員に走らせることはできません。荷物が営業所に到着し、道路が通れるようになりましたら、順にお届けします」

男性は少し間を置いて、「いや、でも…」と言いました。

上司は声を荒らげることなく、最後にこう伝えました。

「お客様も、今日は外に出られる際は十分お気をつけください」

「…分かった」

それだけ言うと、電話は切れました。

上司は受話器を置くと、私の肩を軽くたたきました。

「よく対応したな」

窓の外では、まだ激しい雨が降り続いていました。時間指定の荷物を待つ側が焦る気持ちも分かります。

それでも、安全を無視してまで届けることはできない。そのことを改めて感じた出来事でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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