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「マイク、ミュートのままですよ」朝9時の朝礼で3分間話した私。解除した直後、廊下から響いてしまった声

  • 2026.10.9

張り切って話した、朝礼の3分間

在宅勤務になって1年がたった、20代の春のことです。

前の週の金曜日、夕方のオンライン会議の終わりに、上司から連絡がありました。

「月曜、朝9時の朝礼は全員カメラをオンでお願いします」

それまでの朝礼は、声だけで参加しても問題ありませんでした。

顔が映るなら、少しはきちんとしておこう。そう思った私は月曜の朝、寝ぐせを直し、襟のあるシャツに着替えて、自宅の仕事部屋の机に向かいました。

9時ちょうどにカメラをつけると、ノートパソコンの画面に上司と同僚たちの顔が並びました。

妻は洗濯の途中で、少し開いたドアの向こうの廊下を行ったり来たりしています。

「では、今日の予定を順番にお願いします」

最初に指名されたのは私でした。

午前中の資料づくり、午後の打ち合わせ、夕方までに仕上げる見積もり。

私は身ぶりまで交えながら、今日の予定を説明していきました。

途中、画面の中で同僚が首をかしげたり、上司がこちらへ何か伝えようとしたりしていました。

しかし、話すことに夢中だった私は、「ちゃんと聞いてくれているんだ」と思い、そのまま話し続けてしまったのです。

3分ほど話し、最後に「以上です」とうなずいたところで、上司が困ったような顔をしました。

「あの……マイク、ミュートのままですよ」

赤い斜線を消した瞬間、廊下から声が

慌てて画面のすみに目をやると、マイクのマークには赤い斜線が入っていました。

私は3分間、ほとんど誰にも聞こえていないまま一生懸命しゃべっていたのです。

顔が熱くなるのを感じながら、急いでミュートを解除しました。

「すみません!今度は聞こえますか?」

すると、その瞬間でした。

ドアのすき間から、洗濯かごを抱えて廊下を通りかかった妻の声が飛びこんできたのです。

「洗剤どこー?2本目がないんだけどー」

今度は、その声がはっきり全員に届きました。

一瞬の沈黙のあと、画面の中で同僚たちが吹き出しました。

私もどうしていいか分からず、思わず両手で顔を覆いました。

上司も笑いをこらえながら言います。

「はい、今度はよく聞こえました。…先に奥様に洗剤の場所を教えてあげてください」

「すみません…」

私は慌ててもう一度ミュートにして、廊下へ向かって答えました。

「洗面台の下!」

それからマイクを戻し、今度こそ予定を短く説明し直しました。その後はほかの同僚も順番に予定を共有し、朝礼はいつもどおり終了しました。

あれから半年たった今も、オンライン会議の前には必ずマイクのマークを確認しています。

妻も朝礼の時間が近いと、廊下を通る前に声をかけてくれるようになりました。

「これから廊下、通るよー」

カメラ映りばかり気にしていたあの朝以来、私にとっていちばん大事な会議前の確認は、髪型よりもマイクになっています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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